<都市対抗野球:東邦ガス2-1三菱重工East>◆11月30日◆1回戦◆東京ドーム

 広島にドラフト5位指名を受けているHonda鈴鹿の松本 竜也投手(智辯学園出身)が、東邦ガス(名古屋市・東海第2代表)の補強選手としてチームを初戦突破に導いた。2対1とリードして迎えた6回途中から2番手で登板。3.1回を2安打無失点に抑えた。8回、9回は走者を出したが後続を打ち取り、わずか1点のリードを守り切った。

 広島では即戦力右腕として評価されているが、粘り強い投球で存在感をアピールした。

 智辯学園では3年春センバツで甲子園を経験した。初戦の熊本工戦でわずか3安打、12奪三振の完封劇をやってのけた。4回までは無安打。5回、7回、9回に1安打ずつを許しただけで、熊本工をほぼ完璧に抑えきった。この時の智辯学園1番打者が、今年のドラフトで中日から6位指名を受けた同期の福元 悠真外野手だった。あれから4年、大商大で成長した福元に負けじと、社会人で投球術を身に付けた松本も、強化選手ながら東邦ガスの初戦勝利に一役買った。

 来季からは球団は違うが、福元とはまたも「同期」。いいライバルとして互いに刺激し合うことになる。

 松本にはさらなる「縁」もある。甲子園で完封勝利を挙げた相手の熊本工のエースが、広島4年目右腕、山口 翔投手。甲子園で投げ合った同士が、来年からは同じチームで「ライバル」にもなる。

 山口は19年に一軍で9試合に登板し唯一の1勝を挙げている。プロ初先発となったヤクルト戦で7回1安打無失点の好投で挙げた白星だった。7回二死までは無安打だったが、唯一許した1安打を放ったのが、今季のセ・リーグの本塁打王・村上 宗隆内野手(九州学院出身)だった。

 不思議な縁を感じる。松本、福元、山口そして村上は、すべて1999年度生まれ。いわゆる「清宮世代」と言われていた同期生なのだ。広島に山口と松本、中日に福元、そしてヤクルト村上。4人がセ・リーグという同じ土俵でまた競い合うことになる。現状では日本一の4番打者、ヤクルト村上が成績で突出。今や「村上世代」と言われる選手が打者と投手で対決する場面も出てくるだろう。同い年の意地がぶつかり合う勝負が楽しみだ。