香川の牛若丸・水野達稀(JR四国) 北海道日本ハム3位指名を受ける!
笑顔でのリクエストに満面の笑みの山田監督と微笑の水野選手
2021年10月11日(月)に開催された「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」。走攻守に高い能力を有し、全国大会での活躍も著しいJR四国の水野 達稀(みずの たつき・171センチ75キロ・右投左打・丸亀城西出身3年目)は北海道日本ハムファイターズから3巡目指名を受けた。
香川県高松市のJR四国本社で、その時を迎えた水野。名前が読み上げられた瞬間も、眉がピクリと動いたのみで喜びの表情は全く見せることはなし。指名直後のインタビューでも、落ち着いた声で「チームメイトも両親も友達もずっと応援してくれていたのでやっとスタートラインに立てたなという感じがします」と全方位へ向けて感謝を語るさまは、丸亀城西3年夏に甲子園出場を果たし、社会人1年目でも都市対抗で放った一発を思い起こさせる。
今年からは「仕事と野球の両立」をテーマに午前中は宇多津駅の窓口勤務に全集中しつつ、7月に行われた日本選手権1回戦でも強豪・三菱重工Westを相手にサヨナラホームランを放ち、8強入りに大きく貢献したベースとなった「強い心」が垣間見えるものだった。
171㎝75㎏と小柄な体格、足が速く、ショートからの的確な送球、体がしっかり回転して放たれる速い打球、そして何より先輩に物怖じしないメンタルは、昨年、社会人・三菱自動車岡崎から6巡目で阪神タイガースへ入団し、チームの屋台骨を支える中野 拓夢をも彷彿とさせるものだ。
現状、北海道日本ハムファイターズはショートのレギュラーを固定しきれていない状況。「僕はバッティングも守備も自信があるので、走攻守3拍子揃った選手を目指したいと思います。1軍に残って成績を残すことが目標です」と意気込む「香川の牛若丸」は北の大地で新ドーム球場のスターへ出発シグナルを灯す。
(取材=上溝 真司)