【ロッテ】野手では平沢の躍進、投手では石崎復調がカギ
高校時代の平沢 大河(仙台育英)
プロ野球は前半戦を終え一軍は東京オリンピック開催に伴う中断期間に入った。日本代表に招集されている選手以外は、練習や二軍戦で汗を流している。そのなかには前半戦で一軍未出場だった選手も多い。
ロッテは首位争いに加わり最終的には3位で前半戦を折り返した。投手では佐々木 千隼に佐々木 朗希、野手では安田 尚憲や藤原 恭大といった近年のドラフト1位指名選手が戦力となっており着実にチーム力が上がっている印象がある。
そんな中、2015年のドラフト1位指名である平沢 大河が苦しんでいる。今シーズンはオープン戦で最終盤まで一軍に帯同するも、9試合で打率.214(14打数3安打)と結果を残すことができなかった。
開幕を二軍で迎え、ここまで67試合の出場で打率.219(192打数42安打)と調子は上がらない。しかし出塁率.362と選球眼はよくOPS(出塁率+打率)は.716と決して低い数字ではない。また二塁(17試合)、三塁(11試合)、遊撃(49試合)、外野(7試合)と複数の守備位置につける強みもある。
中断期間中もここまでは二軍での出場が続いているが、結果を出すことで一軍昇格を勝ち取ることに期待がかかる。
投手陣を見るとトミー・ジョン手術によるリハビリを続けている種市 篤暉と西野 勇士はここまで二軍戦での登板もない。早くても一軍復帰はシーズン最終盤となる。一軍の戦力として計算することはできなさそう。
中継ぎ陣では2019年シーズン途中に阪神から加わった石崎 剛が二軍調整中。昨シーズンは12試合の登板で防御率9.00と苦しんだが、今シーズンは二軍ではあるものの19試合で防御率0.39と安定感のある投球を見せている。その結果もあり7月27日のエキシビションマッチである阪神戦で一軍に復帰した。1回1失点と1点は失ったものの、アピールを続けていきたいところ。中継ぎ投手の苦しくなる後半戦では一軍の戦力となることを目指す。
また左腕の松永 昂大もオープン戦で2試合に登板して以降、一軍・二軍ともに登板がない。
混戦となっているパ・リーグを制すためにも二軍からの突き上げがほしい。
【ロッテの前半戦一軍未出場選手】
<投手>
種市 篤暉(八戸工大一高→2016年6位)
山本 大貴(北星大付高→三菱自動車岡崎→2017年3位)
松永 昂大(高松商→関西国際題→大阪ガス→2012年1位)
西野 勇士(新湊高→2008年育成5位)
石崎 剛(三和高→新日鉄住金鹿島→2014年2位)※ドラフト指名は阪神
南 昌輝(和歌山商→立正大→2010年2位)
土肥 星也(尽誠学園高→大阪ガス→2016年4位)
中森 俊介(明石商→2020年2位)
永野 将司(日出暘谷高→九州国際大→Honda→2017年6位)
古谷 拓郎(習志野高→2018年6位)
<野手>
平沢 大河(仙台育英高→2015年1位)
福田 光輝(大阪桐蔭高→法政大→2019年5位)
松田 進(国学院久我山高→中央大→Honda→2018年7位)
小川 龍成(前橋育英高→國學院大→2020年3位)
西川 僚祐(東海大相模高→2020年5位)
茶谷 健太(帝京三高→2015年4位)※ドラフト指名はソフトバンク
西巻 賢二(仙台育英高→2017年6位)※ドラフト指名は楽天
(記事:勝田 聡)