13季ぶりの1部で青山学院大が痛感した戦国東都の厳しさとは
青山学院大学・泉口 友汰
今季より1部リーグに復帰した青山学院大は、7日に駒澤大学と最終戦を戦い、0対1で敗戦。結果12戦を戦い5勝7敗で全日程が終了したが、青山学院大学の5位以上は確定。秋も神宮を舞台に戦えることが決まった。
主将の泉口 友汰は試合後、「入れ替え戦に入ることなく残留できたこと。踏ん張れたことは大きかったと思います」とコメント。チームを率いる安藤監督も、7日の敗戦を「次につなげていきたい」と話しており、秋季リーグでの巻き返しに期待がかかる。そんな安藤監督は今季を振り返って「戦国東都である以上、下を見て戦わなければいけないことを感じました」という話す瞬間があった。
多くの野球関係者から、『戦国東都』と呼ばれる東都大学野球。レベルが高いことで知られ、入れ替え戦も毎年熾烈を極めている。事実、青山学院大学も平成の時代には一時、黄金時代を築き上げていたが、今季は13季ぶりの1部リーグ。2014年秋を最後に1部から遠ざかり、やっとの思いで復帰を果たした。簡単に2部を制して、入れ替え戦で昇格できるわけではない。
泉口主将も取材のなかで「戦国東都は、1部と2部でレベルの差はないと言われていると思うんですが」と話す瞬間もあった。選手間でも、戦国東都がいかにハイレベルなのかということを理解をしている。だからこそ、今季は2部から上がってきた青山学院大学の活躍は、大きな意味があった。
「今季から1部に上がってきましたが、ここで結果を残すことは、今は2部にいるチームに影響を与えると思うんです。1部と2部に実力差がないと言われているからこそ、昇格してきたばかりの自分たちが結果を残せば、東都大学野球全体が盛り上がると考えていました。なので、その点で見れば良かったです」(泉口主将)
2部から昇格してきた代表として、この春は優勝とまではいかなかったが、5勝できたことは秋へ繋がる結果だろう。チームが掲げる日本一へ、「ピッチャーは良かったので、バッターが練習からしっかりチャンスの場面を想定して練習できれば、順位は上がっていくと思います」と泉口主将は課題を明確に答えた。
1部でも戦えるという確かな手ごたえと、悲願の日本一への課題。そして戦国東都の怖さを明確に感じた青山学院大学。これらすべてを糧にして、秋は青学ブルーが旋風を巻き起こすことを期待したい。
(記事:田中 裕毅)