全道大会の記録に並ぶ8連打マーク!20安打12得点で快勝した武修館は緻密な野球を武器としたチームだった!
得点を重ねた武修館
全道大会の記録に並ぶ8連続ヒットなど、7回で20安打12得点の猛攻を小樽双葉相手に見せた武修館。12対5の7回コールドでベスト8進出を決めたが、この記録は偶然の結果ではない。武修館は最善の準備を尽くしたうえで試合に挑み、勝利を手にしている。
武修館では週1回は必ずミーティングを開き、試合の振り返りをする。小林監督は選手とのミーティングを通じてコミュニケーションをとり、まずは頭で理解をさせる。その上で試合で理解したことを実践して成功を掴む。その小さい積み重ねをしていくことで結果を残している。
今回の試合に向けてもビデオを使ったミーティングをメンバーを中心に2時間ほど実施。ピッチャーの牽制の回数やキャッチャーの配球。そして序盤、中盤、終盤の戦い方など結果以上に細かな癖までチーム全体で確認。
そこから話し合いを通じて、バッテリーがどんな攻め方をして、それに基づいて野手はどんなポジショニングを敷いて、アウトを取るのかまでを決めていくのだ。
また「投手の調子や実際に見た打者のスイングの軌道などから内外野で連携をとって距離感をしっかりと確認して、納得できる状況で守っています」とショートを守る赤石歩夢主将は語り、あくまで型にはめずに臨機応変に対応しているとのこと。5日の試合ではエラーが2つ出てしまったが、一歩目のスタートを大事に広い守備範囲を誇る赤石主将を軸に堅い守りが目立った。
そしてバッティングでは、ポイントを近くに寄せて上から鋭く叩くスイングが印象的だった1番・曽我旺矢。テイクバックを背中側に引いて、近くまで寄せたポイントまで一気にスイングして大きなフォロースローで打球を飛ばす3番・赤石。
さらにヒッチを入れながらタイミングを測っていく4番・髙橋孝太朗に、バットコントロールが光る8番・白山拓翔と実力者が揃う。対戦した小樽双葉のキャッチャー・大森丈二からは「ピッチャーと話しあって、とにかく低めに投げることを意識させて全員悪くなかったですが、なかなか三振取れずに、良いところに決まった変化球も外野に運ばれて粘り強かったです」と話す。
ミーティングで相手の情報を活用しつつ、練習からいかに得点圏にランナーを進めるのか。実戦練習でランナーの進め方、得点の取り方を大事にして、ケースバッティングを磨いてきた。
普段からの練習、そしてミーティングで準備してきたことが随所に発揮された小樽双葉戦での7回コールド勝利。20安打12安打もたしかな裏付けでもって自信を付けてきた中で結果を残した。頂点までは残り3勝。準々決勝以降はどんな野球を見せるのか注目したい。
(記事=田中裕毅)
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