昨年春の県大会準V・三条(新潟) 3つのグループLINEを駆使してゲームセットの時まで『らしく』戦う
三条・平澤周太郎監督
長期休みに突入して、練習に打ち込める時間が長くなるはずだが、新型コロナウイルスの影響で多くの選手たちが自宅待機を余儀なくされている状況にある。グラウンドで再び練習できる日を待って自主練習をそれぞれが行っているが、新潟の三条もその中の1つである。
4月8日から部活動を自粛しており、学校も15日から休校。活動は5月7日を再開予定日としているが、目途はたっていない状況だ。この状況に「不安がないと言えば嘘になりますが、前向きに仲間を信じてやるべきことはできています」と思いの丈を語ったのが平澤周太郎監督だ。
昨年の春季大会で三条を準優勝に導き、76季ぶりに北信越大会出場することができた。秋は支部予選を突破して県大会に進んだが、初戦で姿を消した。この冬は上位進出を目指して練習を重ね、「楽しみなチームで、戦えれば面白いと思っています」と確かな手ごたえも感じていた。その中で新型コロナウイルスの流行で活動が止まってしまった。
夏の大会開催も不安視される現在だが、三条ではLINEを駆使して選手とコミュニケーションをとって、準備を進めている。
「以前から見てほしい映像や記事を配信していましたが、この冬からルールに関して勉強するグループLINE。またメンタルトレーニングの本を読んで感想を伝え合うグループLINE。そして4月からの自粛を受けて、選手発案で20分程度のビデオ通話でコミュニケーションを取るグループLINE、と3つを使いながらモチベーション維持に努めています」
直接顔を合わせられないが、LINEで気持ちを作りながら各学年が繋がりを維持している。平澤監督が話していたように、それぞれが前を向いて自粛期間を過ごし続ける。
「中止が出てしまったらどうしようもないですが、その日が来るまではゲームセットではないです。気持ちさえ切らさなければやってくれると思いますので、信じられる要素を見つけながらウチらしくやっていきたいと思います」
開催を信じて準備してきたモノが発揮できるのか。夏の舞台は5月20日の運営委員会にかかっているが、それまでに事態が回復することを信じて準備を続けるしかない。
記事:田中 裕毅
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