News

石川昂弥(東邦出身)、遠藤成(東海大相模出身)が揃ってホームラン。打撃フォームから見る2人の成長

2020.03.24

石川昂弥(東邦出身)、遠藤成(東海大相模出身)が揃ってホームラン。打撃フォームから見る2人の成長 | 高校野球ドットコム
石川昂弥と遠藤成

 24日、中日の石川昂弥東邦出身)と阪神の遠藤成東海大相模出身)がともにホームランを放った。どちらも真ん中高めに浮いてきたボールをバックスクリーンへ。懐までボールを引き付けてスタンドまで運んで行ったが、高校時代と何が変わったのだろうか。

 石川は、スクエアだったのが若干オープンスタンスになったこと。そしてトップを作ったときにバットの高さが顔の高さまで下がり、ヘッドも投手方向への傾きが小さくなった。また背番号や名前がはっきり見えていたU18の時に比べて、ひねりも小さくなっていた。シンプルになったが、よりボールへの対応力を上げてきたことがわかる。

 何よりボールを捉えてから押し込んで飛ばしているところが良い。大学生などに木製バットへの対応を取材で聞くと、押し込む感覚を大事にする選手が多い。金属バットよりしなる木製だからこそ、ボールの接地時間が長くなるため、押し込めるかどうかが大事だ。その点を考えれば、石川の木製バットへの対応は順調ではないだろうか。

 遠藤は、U18ではバットを体から離して、少しピッチャー方向にバットを傾けていた。しかし24日のホームランはあまり傾けずに最初からバットを体の近くで構えるようになっていた。こちらも小さな反動でボールを飛ばすようになっていたことが伺える。

 そして遠藤のホームランは上手くボールの下にバットを入れて、スピンを掛けながらすくい上げるようにバックスクリーンまで運んだ。アマチュアとプロの打球の違いはスピンにある、という話をプロのコーチから聞いたことがある。それを踏まえると、遠藤もプロの世界で戦うための打ち方を身につけてきているのではないだろうか。

 佐々木朗希大船渡出身)が打撃投手で話題となったが、高卒野手も負けない活躍を見せてきている。1人でも早く1軍で活躍する姿を見られるのを楽しみにしたい。

(記事=田中 裕毅

関連記事
佐々木朗希はプロでどこまで通用するのか、大谷と徹底比較!
右のナンバーワンスラッガー・石川 昂弥(東邦)!世界の剛腕たちを攻略する一発を!

評価急上昇中の遠藤成(阪神) 高校時代から「実戦派野手」の呼び声高く1年目から試合経験を

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.08

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.08

平成国際大の新入生は逸材揃い!帝京&茨城4強右腕、日本文理の遊撃手、高校通算20発以上の強打者らが加入!

2024.05.08

4連覇狙うオリックスの起爆剤へ! 二軍で輝く3選手

2024.05.08

古豪復活! 42年ぶり春季神奈川優勝の武相、背景にあった「徹底的な打力強化」と「9イニング勝負」

2024.05.08

筒香嘉智の復帰即逆転3ランにベイOBも興奮!二軍の打率1割台でも力を発揮できた理由とは!?

2024.05.08

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.06

【2024年夏 全国地方大会シード校一覧】現在27地区が決定!

2024.05.03

【埼玉】春日部共栄の「反撃」なるか、5年ぶりの関東切符狙う<春季県大会>

2024.05.06

センバツV・健大高崎は夏も強い! Wエース抜きで県大会優勝、投打に新戦力が台頭中!

2024.05.03

【春季埼玉県大会】山村学園の打線が爆発!エース西川も好投!立教新座を一蹴し準決勝進出!

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.21

【兵庫】須磨翔風がコールドで8強入り<春季県大会>