宗佑磨、安楽智大らの奮起に期待!来シーズンが正念場となる2014年高卒組
10月25日に行われたプロ野球ドラフト会議では、根尾昂(大阪桐蔭→中日1位)や藤原恭大(大阪桐蔭→ロッテ1位)、小園海斗(報徳学園→広島1位)といった高校生に入札が集中した。その他にも吉田輝星(金足農高→日本ハム1位)、太田椋(天理高→オリックス1位)が1位で指名されるなど、高校生に注目が集まっていた。
しかし、大学生にも注目選手は多くいる。唯一の一本釣りとなった松本航(日体大→西武1位)。その他にも辰巳涼介(立命館大→楽天1位)らである。多くの場合、大学生は高校生と違い即戦力として期待されており、早い段階で結果を求められる。まずは春季キャンプ、オープン戦で結果を残し開幕一軍をつかみたいところだ。
さて、その大学生と同学年になるのが、2014年ドラフトにおける高卒入団組である。
2014年高卒入団組の出世頭は岡本和真
高校時代の岡本 和真
2014年のドラフトを振り返ると、高校生で人気を集めていたのは済美のエースだった安楽智大だった。ヤクルトと楽天がそれぞれ1位で入札し、抽選の末に楽天へと入団。4シーズンが経過したが、結果を残すことができておらず、巻き返しが期待される。
この年のドラフトにおける高卒入団組でもっとも結果を残しているのは岡本和真(巨人)だろう。智辯学園からドラフト1位で巨人に入団した岡本は、昨シーズンまでの3年間でわずか1本塁打。期待された結果を残すことはできていなかった。
しかし、今シーズンは開幕スタメンを勝ち取ると3割、30本塁打、100打点をクリア。日米野球の侍ジャパンにも選出されている。稲葉篤紀監督の評価も高く、まさに飛躍の一年となった。同学年となる今ドラフトの大卒組に大きな差をつけたといっていい。
一方、投手陣では山形中央からプロ入りを果たした石川直也(日本ハム)が、守護神としてチームに貢献している。
この岡本、石川直をのぞくと、確固たる実績を残した選手はいない。強いてあげるならば、清水優心(九国大付→日本ハム2位)、淺間大基(横浜→日本ハム3位)のふたりだろうか。
その他の選手は高卒入団とは言え来シーズンは5年目と成る。大卒の即戦力組に負けない活躍をしなければ後がない。来シーズンの奮起に期待したい。
【2014年ドラフト・高卒入団選手】
左:宗佑磨(横浜隼人→オリックスバファローズ) 右:安樂智大(済美→東北楽天ゴールデンイーグルス)
※育成は除く
広島3位:塹江敦哉(高松北)
広島4位:藤井皓哉(おかやま山陽)
広島5位:桒原樹(常葉大菊川)
広島7位:多田大輔(鳴門渦潮)
ヤクルト3位:山川晃司(福岡工大城東)
巨人1位:岡本和真(智弁学園)
DeNA6位:百瀬大騎(松本第一)
DeNA7位:飯塚悟史(日本文理)
阪神5位:植田海(近江)
西武1位:高橋光成(前橋育英)
西武5位:山田遥楓(佐賀工)
ソフトバンク1位:松本裕樹(盛岡大附属)
ソフトバンク2位:栗原陵矢(春江工業)
ソフトバンク3位:古澤勝吾(九国大付)
ソフトバンク4位:笠谷俊介(大分商)
日本ハム2位:清水優心(九国大付)
日本ハム3位:淺間大基(横浜)
日本ハム4位:石川直也(山形中央)
日本ハム6位:立田将太(大和広陵)
日本ハム7位:高濱祐仁(横浜)
日本ハム8位:太田賢吾(川越工業)
日本ハム9位:佐藤正尭(愛知啓成)
オリックス2位:宗佑磨(横浜隼人)
オリックス3位:佐野皓大(大分)
オリックス5位:斎藤綱記(北照)
オリックス9位:鈴木優(雪谷)
ロッテ3位:岩下大輝(星稜)
ロッテ5位:香月一也(大阪桐蔭)
ロッテ7位:脇本直人(健大高崎)
楽天1位:安樂智大(済美)
文=勝田聡