プロ志望届締切!今年は計233人が夢を追いかける
10月11日、2018年ドラフト会議におけるプロ志望届が締め切り日を迎えた。今年は高校生123人、大学生110人の合計233人が届け出をおこなった。
狭きプロ入りの門
吉田 輝星(金足農)
今年の甲子園で春夏連覇を達成した大阪桐蔭からは根尾昂、藤原恭大、柿木蓮、横川凱の4人が提出。また、進学かプロ入りか注目を浴びていた吉田輝星(金足農)は、期日前日となる10月10日に会見を行いプロ志望を表明。同日に志望届を提出した。
このように多くの高校生、大学生たちがプロ野球の世界を目指してプロ志望届を提出した。しかし、ドラフト会議で全員が指名されプロ入りの夢を叶えられるわけではない。2017年の結果を見ると全体で指名されたのは82名(育成除く)。そのうち高校生は30名、大学生は23名と合計53名だった。また、プロ志望届提出人数は高校生106名、大学生105名の合計211名。支配下でプロ入りの夢を叶えたのは25.1%となる。
この数字が高いとみるのか、それとも低いとみるのかは判断が分かれるところだ。どちらにせよ、大多数の選手はプロ入りとはならない、という現実がそこにはある。
育成から這い上がる道もある
城北時代の牧原 大成
もちろん支配下ドラフトで指名されなくとも、育成ドラフトで指名されることはある。事実、昨年は32名が育成ドラフトで指名された。しかし育成契約は支配下選手とは異なり高額な契約金はなく、支度金として300万円が支払われるのみ。そして最低年俸は240万円となっており、多くはその最低年俸からのスタートだ。
育成契約の選手たちは二軍(チームによっては三軍)の試合に出場しながら、支配下登録されるのを待つことになる。2017年の育成ドラフトで指名された選手において、すでに支配下登録されたのは大竹耕太郎(ソフトバンク)ただひとり。育成ドラフトから這い上がる道のりも決して甘くはないのである。
しかし、すでに引退を表明した山口鉄也(巨人)や千賀滉大、甲斐拓也、牧原大成(いずれもソフトバンク)のように、育成ドラフト出身選手がチームの中心選手となることもある。
今年も高校生、大学生の何名かは、支配下ではなく育成ドラフトで指名されることになるはずだ。育成契約から支配下契約を勝ち取るには、アマチュア時代以上に厳しい競争を勝ち抜かねばならない。
しかし、その厳しさに挫折することなく夢を追いかけて欲しい。その先には山口鉄や千賀、甲斐のように日本代表までの道が繋がっているかもしれないのだから。
(記事=勝田聡)
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