
巨人時代の古川侑利
昨年の12月にNPBで初めて現役ドラフトが行われた。各チーム1人の入退団があり移籍した12人は新チームでどのようた立ち位置になっているのだろうか。開幕まであとオープン戦を数試合残すのみとなった現時点での状況を確認してみたい。
パ・リーグ王者のオリックスはヤクルトから渡辺 大樹外野手(専大松戸出身)を獲得した。ヤクルトでは主に外野の守備固めや代走要員として起用されていたが、移籍後も役割は変わっていない。ここまでオープン戦では5試合に出場しているが、すべて途中出場。そのなかで5打席に立ったが安打は1本だけ。外野の控えとして枠に入れるかどうかの立ち位置だ。
西武に加入した前阪神の陽川 尚将内野手(金光大阪出身)は一塁、三塁、外野と守りオープン戦で9試合に出場。3月12日のソフトバンク戦から3試合連続で打点を挙げる活躍を見せた。
オリックスからロッテへ移籍した大下 誠一郎内野手(白鷗大足利出身)は9試合に出場するも打率.167(20打数3安打)。3月19日の西武戦ではスタメンでの出場だったが、3打数ノーヒットとチャンスを生かすことができていない。楽天に加入した前広島の正隨 優弥外野手(大阪桐蔭出身)はオープン戦での出場がない。
投手ではソフトバンクに加入した前日本ハムの古川 侑利投手(有田工出身)が3試合の登板で3回を投げ1失点。ソロ本塁打で1点を失ったものの、奪三振は4。また与四球は0と安定した成績を残している。昨シーズンも34試合に登板しただけに、新天地でも中継ぎとして開幕1軍入りもありえそうだ。
日本ハムに加入した前西武の松岡 洸希投手(桶川西出身)は3月5日の楽天戦に登板し、3分の2回を投げ防御率13.50と結果を残せず。その後は2軍の教育リーグで汗を流している。現時点では開幕1軍入りは難しそうだ。
パ・リーグの6球団を見ると陽川と古川の2人が開幕1軍入りをつかみそう。その他の4選手は残り少ないオープン戦期間中でかなりのアピールが必要だ。しかし開幕1軍入りを逃してもシーズンは長い。いつ1軍から呼ばれてもいいように2軍で結果を残すことが重要だ。現役ドラフトでの移籍が成功だったと言われるような成績を残すことに期待したい。
<現役ドラフト移籍選手のオープン戦結果>
オリックス:渡辺 大樹(元ヤクルト)
5試合 打率.200(5打数1安打) 0本 0打点 1盗塁
ソフトバンク:古川 侑利(元日本ハム)
3試合(3回) 0勝1敗 防御率3.00
西武:陽川 尚将(元阪神)
9試合 打率.238(23打数5安打) 0本 6打点 1盗塁
楽天:正隨 優弥(元広島)
出場なし
ロッテ:大下 誠一郎(元オリックス)
9試合 打率.167(20打数3安打) 0本 0打点 0盗塁
日本ハム:松岡 洸希(元西武)
1試合(0.2回) 0勝1敗 防御率13.50
※数字は2023年3月22日終了時点
(記事=勝田 聡)