
横川 凱、井上 温大
巨人の若手左腕がアピールを続けている。井上 温大投手(前橋商出身)と横川 凱投手(大阪桐蔭出身)のふたりだ。
井上は前橋商(群馬)から入団し今年4年目を迎えた。入団後に左肘を手術しており、一時期は育成契約も経験。昨年、支配下復帰を果たすとプロ初勝利を挙げるなど7試合で1勝1敗、防御率6.00の成績を残した。
今年は春季キャンプも1軍でスタートさせ降格することなく開幕ローテーション入りを狙う立場になった。2月25日の広島とのオープン戦(セルラー)では先発としてマウンドに登ると、初回から1点(自責0)を失うも以降は立ち直り4回1失点、4安打、5三振、無四球と好投。チャンスを生かした。
大阪桐蔭(大阪)出身で今シーズンが5年目となる横川は、ここまで1軍で未勝利と結果が出ていない。現在も育成契約であり、まずは支配下登録されることが第一の目標となる。そんななか2月26日のDeNAとのオープン戦(セルラー)で先発のチャンスをつかむと、4回無失点、1安打3三振2四球と結果を出した。
ダイナミックなフォームから140キロ前後の直球、スライダー、シュート、カットボール、フォークなど多彩な変化球を披露。原辰徳監督も「リズムのいい投球」と称賛した。開幕前の支配下登録へ向け大きなアピールとなったことは間違いない。
現時点における巨人の先発投手陣を見ると、日本人選手では戸郷 翔征投手(聖心ウルスラ出身)と菅野 智之投手(東海大相模出身)が柱。その他では堀田 賢慎投手(青森山田出身)、山崎 伊織投手(明石商出身)、赤星 優志投手(日大鶴ヶ丘出身)らの名前が挙げられる。しかし左腕の先発候補はほとんどいない。実績のある高橋 優貴投手(東海大菅生出身)は昨年9月に左肘の手術を受けたことで現在は育成契約。すでにフリー打撃に登板はしているものの、開幕までに復帰できるかは不透明な状態だ。
新外国人選手ではグリフィンとメンデスも先発起用が濃厚な左腕だが、ローテーションに入ることができるかは蓋を開けてみなければわからない。
このような状況だけに先発左腕は喉から手が出るほどほしい状況。井上と横川が3月以降も同様の結果を残すことができれば、開幕ローテーション入りも夢ではない。生え抜き高卒左腕のふたりの投球に注目が集まる。