トラの近年育成ドラフトでは、三振が取れる左サイドの岩田が支配下登録
高校時代の岩田 将貴(九産大九州)
10月に行われた育成ドラフト会議では57名の選手が指名された。各選手ともに1日でも早く、支配下登録されることを目指し春季キャンプ、オープン戦へと臨んでいくことになる。
さてコロナ禍に見舞われた2020年以降の育成ドラフトで指名された選手たちは、どのような状況なのだろうか。球団ごとに状況を確認していきたい。
岡田彰布新監督体制となった阪神。10月のドラフト会議で育成指名は野口 恭佑外野手(創成館→九州産業大)のひとりだけだった。これで育成ドラフトで1名のみの指名だったのは3年連続。ここ6年間で5度1名のみの指名で、育成に関しては少数精鋭が球団の方針のようだ。
ここ2年を振り返ってみると、いずれも投手の指名だった。野手の指名は2019年以来、3年ぶりである。
2020年に指名した岩田 将貴投手(九産大九州→九州産業大)は変則左腕。1年目は2軍で8試合のみの登板だったが、2勝0敗、防御率2.70とまずまずの結果を残す。そして迎えた2年目の今シーズンは7月25日までに30試合の登板で防御率2.08と好投。支配下登録を勝ち取った。
その後、1軍出場を勝ち取ることはできなかったものの、最終的に2軍では41試合の登板で防御率1.97をマーク。また32回を投げ34奪三振と投球回数以上の奪三振数を挙げた。左のワンポイントとして来シーズンは初の1軍登板を目指すことになる。
2021年の育成ドラフトで指名を受けた伊藤 稜投手(中京大中京→中京大)は今シーズン登板がなかった。来シーズンはまず2軍で登板をすることが第1目標となる。
◎阪神育成指名選手
※2020年〜2022年
<2020年>
1位:岩田 将貴(九産大九州→九州産業大/投手)※2022年開幕後に支配下登録
<2021年>
1位:伊藤 稜(中京大中京高→中京大/投手)
<2022年>
1位:野口 恭佑(創成館→九州産業大/外野手)
(記事=勝田 聡)