153.1回で与四死球は42。柳裕也が明かす制球力のポイントとは?
中日・柳裕也
2022年シーズンは6位という結果に終わった中日。ただチーム防御率3.28はセ・リーグ2位という成績で、投手陣は決して悪くない。期待の若手・髙橋 宏斗投手(中京大中京出身)をはじめとした投手たちの台頭が目立つなか、右のエース・柳 裕也投手(横浜高出身)の活躍も忘れてはならない。
左のエース・大野 雄大投手(京都外大西出身)とともに中日投手陣をけん引し、チーム2番目となる153.1回を投げ、ローテーションを守った。2021年には最優秀防御率を獲得するなど、タイトルホルダーの実績は伊達ではないが、その武器は制球力にあるだろう。
投球回はリーグ5位タイの153.1回に対して与四死球は42。イニングに換算すれば、3、4回で四死球が1つ、1試合でも2、3個と安定している。
長いシーズンを戦う中でパフォーマンスが安定しているのは、キャッチボールへの意識が関わっていた。
「毎日やることですので、投げ方やコントロールは意識しています。今であれば、遠投でも球の軌道は低くできるようにしています。そのために重心移動で体が浮くことなく、できるだけ低いままで投げられるようにしています」
キャッチボールでなくても、壁当てで狙った場所に投げることも、1つの方法に挙げていたが、まずは「安定した投球フォームで投げることが、コントロールを良くするには必要だと思います」と投球モーションの再現性を高める重要性を説いた。
実は明治大のときもフォームの再現性は、制球力のポイントに挙げていた。現在であればトレーニングなどを通じて、どれだけ高めるかということも1つの手段ではあるが、やはりキャッチボールなど実際に投げる動作で覚えさせることも方法だ。
アマチュア時代の教えを忘れることなく精進を続ける柳の2023年シーズンも、安定感溢れる投球が見られることを期待したい。