西武の21年ルーキーは、ドラ1、ドラ2左腕が初登板初勝利を記録!育成遊撃手が支配下へ!
1位指名を受けた西日本工大・隅田 知一郎
プロ野球は公式戦の全日程が終了した。11月からは秋季キャンプで来シーズンへ向けたトレーニングが始まる。さて、今年も新人たちが1軍で活躍した。貴重な戦力となったチームも少なくない。一方で将来を見据えて2軍で汗を流した選手もいる。各球団のルーキーたちはどのような1年だったのだろうか。その成績を振り返ってみたい。
西武は4球団競合のドラフト1位左腕・隅田 知一郎投手(波佐見高出身)を開幕2戦目の先発に抜擢。7回無失点の好投でプロ初登板初勝利を飾った。幸先良いプロ野球人生のスタートに思われたが、以降は1勝も挙げられず、なんと10連敗。8月には中継ぎへの配置転換も経験した。しかし、防御率3.75と極端に打ち込まれたわけではなく、打線とかみ合わなかった部分も大いにある。
同2位の佐藤 隼輔投手(仙台高出身)も開幕2カード目の初戦を任され、プロ初登板初勝利を飾った。その後、3連敗を喫したものの5月3日には2勝目を挙げた。しかし年間を通して1軍の戦力となることはできず3勝4敗、防御率4.60の成績にとどまっている。
同4位の羽田 慎之介投手(八王子学園八王子出身)と、同5位の黒田 将矢投手(八戸工大一出身)は高卒ルーキーということもあり1軍での登板はなかった。
野手でもっとも結果を残したのは育成2位の滝沢 夏央内野手(関根学園出身)だった。レギュラー遊撃手の源田 壮亮内野手(大分商出身)が離脱した5月に支配下登録されると、スタメン出場し初安打をマーク。遊撃だけでなく二塁や三塁も守り48試合に出場した。打率.224(85打数19安打)も高卒1年目としてはまずまずの数字を残している。今シーズンは源田や、その他の内野陣のバックアップ要員としての起用だったが、来シーズンはレギュラー奪取を目指すことになる。
ドラフト3位の古賀 悠斗捕手(福岡大大濠出身)は5月上旬に1軍登録されると、新型コロナウイルスの影響で1日のみの離脱はあったが、それ以外は1軍に帯同。捕手という難しいポジションながら26試合に出場した。そのうちスタメン起用は20試合。柘植 世那捕手(健大高崎出身)と2番手捕手の座を争った。
ドラフト6位の中山 誠吾内野手(青藍泰斗出身)は1試合のみの出場にとどまっている。
<ルーキー成績>
※育成選手は支配下登録された選手のみ
1位:隅田 知一郎(西日本工大/投手)
[1軍]16試合(81.2回) 1勝10敗 防御率3.75
[2軍]5試合(21回) 0勝0敗 防御率1.71
2位:佐藤 隼輔(筑波大/投手)
[1軍]12試合(47回) 3勝4敗 防御率4.60
[2軍]5試合(18回) 1勝1敗 防御率7.50
3位:古賀 悠斗(中央大/捕手)
[1軍]26試合 打率.155(58打数9安打) 1本塁打 4打点
[2軍]25試合 打率.281(64打数18安打) 1本塁打 6打点
4位:羽田 慎之介(八王子学園八王子/投手)
[1軍]出場なし
[2軍]5試合(7.2回) 0勝2敗 防御率7.04
5位:黒田 将矢(八戸工大一/投手)
[1軍]出場なし
[2軍]10試合(37.1回) 1勝3敗 防御率8.20
6位:中山 誠吾(白鴎大/内野手)
[1軍]1試合 打率.000(3打数0安打) 0本塁打 0打点
[2軍]44試合 打率.149(94打数14安打) 2本塁打 16打点
育2位:滝沢 夏央(関根学園/内野手)
[1軍]48試合 打率.224(85打数19安打) 0本塁打 4打点
[2軍]38試合 打率.259(108打数28安打) 1本塁打 5打点
※2022年シーズン終了時点
(記事=勝田 聡)