西武ドラ1、ドラ2の左腕コンビと2年目「おかわり3世」の飛躍に期待
隅田 知一郎(波佐見-西日本工業大出身)
2月も下旬に差し掛かり、練習試合やオープン戦など、対外試合が増えてきた。ここで新人を含め1軍での実績のない若手選手たちは、開幕1軍入りをつかむためにもここからさらなるアピールが必要になってくる。今シーズン期待のかかる選手たちを各球団ごとに取り上げてみた。
昨シーズン最下位に沈んだ西武は、ドラフトで隅田 知一郎投手(波佐見出身・2021年1位)と佐藤 隼輔投手(仙台高出身・2021年2位)の両左腕を獲得した。即戦力候補として期待のかかるふたりは、春季キャンプでも1軍に相当するA班でスタートした。
2月26日の練習試合(ロッテ戦)で先発した隅田は、初回、2回とスコアリングポジションに走者を背負うも、最後は三振で仕留めピンチを切り抜けた。しかし3回は2死一、二塁から適時二塁打を浴び1点を失ってしまう。対外試合初戦は3回1失点、被安打4、与四球2、奪三振4の内容。球数は62球とやや多く、3回1失点という結果以上に苦しんだ。
同じ試合で3番手で登板した佐藤も3回2失点、被安打4、与四球2、奪三振2と結果を残すことができなかった。佐藤も3回で66球と球数は多く苦しんだ印象だ。
いきなりの結果は出なかったものの、対外試合で3回ずつを任されるのは期待の表れ。昨シーズンは左の先発が浜屋 将太投手(樟南出身)と内海 哲也投手(敦賀気比出身)のふたりしかおらず、それぞれ1勝ずつで、合わせて2勝。隅田、佐藤の両左腕が先発ローテーションに入ってくることが望まれている。
野手では2020年ドラフト1位の渡部 健人内野手(日本ウェルネス高出身)が、2月26日までの実戦全6試合(紅白戦2試合、対外試合4試合)で打率.062(16打数1安打)、1本塁打と苦しんでいるものの出場機会を与えられている。中村 剛也内野手(大阪桐蔭出身)、山川 穂高内野手(中部商出身)につづく長距離砲としての期待は大きい。
また育成契約の長谷川 信哉内野手(敦賀気比出身・2020年育成2位)も面白い存在だ。この春季キャンプではA班スタートが決まっていたものの、新型コロナウイルスの影響で所沢残留と悔しい思いをした。6日から晴れてA班に合流するとB班に降格することなくキャンプを完走。対外試合では二塁手、中堅手、右翼手の守備につくなど、内外野を守ることができることもあり、ここまでの6試合すべてに出場している。
足が売りだが、昨年はエキシビションマッチで1発も放っており、パンチ力も兼ね備える。オープン戦での結果次第では支配下登録も見えてくる。
(記事:勝田 聡)