日本ハム若手の根本、郡が新庄ビッグボスに強烈アピール、開幕1軍勝ち取れるか
高校時代の郡 拓也(帝京)
春季キャンプも中盤に入り実戦的な練習が増えてきた。新人を含め1軍での実績のない若手選手たちは、開幕1軍入りをつかむためにも、ここからさらなるアピールが必要になってくる。今シーズン期待のかかる選手たちを各球団ごとに取り上げてみた。
新庄 剛志新監督の話題で持ちきりの日本ハムは、高卒2年目の根本 悠楓投手(苫小牧中央出身・2020年5位)が評価を上げた。まだ1軍未登板ながらこの春季キャンプで1軍スタートとなった根本は、2月6日に行われた初の紅白戦に登板。1死満塁という特殊な状況からのスタートだったが、打者6人に対して被安打1、奪三振2と好投した。
2月11日の練習試合(阪神戦)では2回無安打無失点。140キロ台前半から中盤にかけてのストレートにチェンジアップ、スライダーを織り交ぜ、緩急をつけたピッチングで佐藤 輝明、梅野 隆太郎ら主力からも三振を奪うなど奪三振3、与四球1とここでも結果を出した。先発、中継ぎどちらの役割になるかは分からないものの、ここまでは順調にきていると見ていい。
近年の日本ハムの高卒左腕を見ると、中継ぎでは堀 瑞輝投手(広島新庄出身・2016年1位)、先発では吉川 光夫投手(広島広陵出身・2006年高1巡)が戦力となりタイトルホルダーとなった。先輩2人に続くブレークに期待がかかる。
野手では郡 拓也捕手(帝京出身・2016年7位)が面白い存在だ。昨年はキャリアハイの33試合に出場したものの打率.188(69打数13安打)、0本塁打と打撃面では苦戦していた。しかし、ここまでの練習試合では打率.429(7打数3安打)、1本塁打、2打点と結果を出している。
昨年の日本ハムのスタメンマスク数を見ると清水 優心捕手が81試合で最多だった。その後に石川 亮捕手(40試合)と宇佐見 真吾捕手(18試合)、鶴岡 慎也捕手(4試合=引退)が続き、郡は1試合もスタメンマスクがなかった。
しかし清水は打率.206(214打数44安打)、石川は打率.185(108打数20安打)、宇佐見も打率.116(43打数5安打)といずれも打撃面で課題がある。また捕手登録ながら外野手の守備にもついており、起用法の幅は広い。
郡が打撃面で結果を出し続ければ、正捕手あるいは外野手でレギュラーを獲得してもおかしくない。
ここまでを見る限り新庄新監督は若手選手を練習試合で積極的に起用しているが、根本や郡はその期待に応え開幕1軍を勝ち取ることができるだろうか。
(記事:勝田 聡)