楽天2軍最多の投球回数は釜田、ルーキー高田孝と藤井の飛躍に期待
高校時代の高田孝一(平塚学園)
2軍では来シーズン以降の戦力を期待されている若手有望株、故障からの復帰を目指すリハビリ段階の主力、そしてベテランと様々な選手がしのぎを削っている。
そのなかで今シーズンは誰が多くのチャンスを与えられてきたのだろうか。各球団の投球回数上位5人を振り返ってみたい。
楽天の2軍でもっとも投げたのは釜田 佳直投手(117.2回)だった。2011年ドラフト2位で指名を受け金沢から楽天へと入団した10年目の右腕。1軍では2012年、2016年に7勝を挙げるも故障もあり、それ以外に目立った実績はない。
今シーズンも1軍ではわずか1試合の登板にとどまり4回5失点と苦しんだ。しかし、2軍ではチームだけでなくリーグ最多の117.2回を投げ7勝(6敗)、防御率2.83と好成績を残している。11年目を迎える来シーズンは1軍での活躍を目指す。
釜田に続いたのが、平塚学園出身の高田 孝一投手(109.1回)と富士市立出身の藤井 聖投手(81回)のルーキーコンビだった。ドラフト2位の高田は109.1回を投げ6勝(10敗)を挙げた。リーグトップの95奪三振と奪三振能力を見せるも、与四球58はリーグワースト。荒々しさが目立った。1軍では3試合(6.2回)の登板で勝ち負けはなかったが、防御率1.35と結果を出した。同3位の藤井は1完封を含む4勝を挙げたが1軍デビューとはならなかった。大卒社会人出身ということもあり来シーズンは1軍での結果が欲しい。
チーム4位は佐野日大出身、3年目の弓削 隼人投手(73.2回)だった。2年連続で1軍では3勝を挙げるも今シーズンは1勝止まり。5試合(4先発)で防御率7.24と苦しんだ。2軍では2勝5敗と負けが先行しているものの防御率3.54とめった打ちにあったわけではない。再び1軍での先発を勝ち取ることが求められる。
帝京五出身で、通算46勝を挙げている2010年ドラフト1位の塩見 貴洋(62回)がチーム5位。昨シーズンは1軍で16試合に先発し4勝を挙げた。しかし今シーズンは1軍で1試合の登板に終わり、ほぼ2軍で過ごした。1軍では2013年以来8年ぶりに未勝利に終わり、来シーズンは正念場。復活を期する投球に期待がかかる。
藤井、弓削、塩見と投球回数3位から5位の3人はいずれも左腕。1軍では早川隆久投手(木更津総合出身)が奮闘したものの、先発左腕は多いに越したことはない。来シーズンはこの中から何人が1軍の戦力となるか注目が集まる。
<楽天2軍・投球回数上位5人>
釜田 佳直(117.2回)
20試合 7勝6敗 防御率2.83
高田 孝一(109.1回)
20試合 6勝10敗 防御率3.21
藤井 聖(81回)
17試合 4勝3敗 防御率3.56
弓削 隼人(73.2回)
16試合 2勝5敗 防御率3.54
塩見 貴洋(62回)
13試合 3勝2敗 防御率4.79