【野球部訪問】九里学園(山形)、初の甲子園へ「タレントはそろった」!
左から今野正就、中山貴斗、渡邉謙心、大堀竜慈(九里学園)
昨夏は山形大会で準々決勝まで進み、秋は準決勝に進出するなど県内で着実に結果を出し続ける九里学園の今年の戦力に迫る。
チームの中心は、エースの大堀 竜慈(3年)と今野 正就(3年)。2人とも1年生から秋季大会に出場し、日大山形を破り県内ベスト4入りにも貢献。
両選手ともマウンド経験が豊富で、投打の軸となるのは間違いない。保土沢和美ヘッドコーチも、「彼らは場数を踏んでいるので、 落ち着いてやってくれます。チームを引っ張ってくれます」と全幅の信頼を置いている。
また、2年生にも注目の選手がいる。185センチ 95キロの大型右腕・加藤 成之助(2年)だ。力強いストレートを投げ込む期待の2年生で、高橋左和明監督も「がっしりとした体格の割に身体の使い方が柔らかくほとんどケガや故障をしないタフさが魅力です。打も含めて楽しみな選手のひとりです」と期待する。
そんな3人の投手をリードするのが、中山 貴斗(2年)だ。捕手としてチームの要であるだけでなく、昨秋も羽黒戦で先頭打者本塁打を放つなど一発もある好打者でもある。
ほかにも、今野、大堀、中山を中心とした打撃陣の中には、長打力が魅力の小浦 誠士(3年)、足も速く小技も使える渡邉 謙心(2年)が脇を固めるなどタレントが揃う。また、渡邉は一冬越えて守備力も安定してきた。セカンドやショートを守る渡邉が攻守にわたりつなぎ役を担う。
そんな九里学園の今年の選手の魅力を保土沢ヘッドコーチに聞いた。それは、選手の内面にあるという。「自分で考えて自分で練習できる子が多い」と評する。
ここに、いくつかのエピソードがある。
「冬場、練習が終わると、わたしがバスで選手を送迎して帰るんですが、今年のチームは、『帰るよ』と言ってもバスに全然乗らないんですよ。『自主練してきます』と言って。黙って見ていると、課題を持ってバッティングする選手もいれば、キャッチボールする選手もいるし、筋トレする選手もいました。」
目的意識を持ち課題に向かえる選手が多くいる九里学園。春季大会は2回戦で酒田南に、4対5で競り負けたが、次は夏に向けてどのように躍動していくのか期待が膨らむ。高橋監督は「打ち勝つ野球がどこまで通じるか」と語る。投手力、守備力を鍛え直し、九里学園の新たなページを作るべく挑戦が始まる。
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