【センバツ出場32校紹介】地元に愛された別海が21世紀枠選出、16人が夢舞台に挑む
2024年の春の訪れを告げる第96回選抜高校野球大会(センバツ)の出場校が決まった。3月18日から阪神甲子園球場で繰り広げられる戦いの「主役たち」を紹介していく。
【別海(北海道)=初出場】
人口の約8倍の牛の数がいる別海町から、21世紀枠で選出された別海が、甲子園初出場を決めた。選手は16人ながら、昨年秋の北海道大会では道大会初勝利から勢いに乗って4強入り。センバツ史上、最東端からの出場で、夢の舞台に挑む。島影隆啓監督にとっても、部員4人からスタートした悲願がついにかなう。
別海の昨年秋の北海道大会準決勝のスタメンは以下の通り。
(右)波岡 昊輝(1年)
(遊)影山 航大(2年)
(二)千田 涼太(2年)
(一)立藏 諄介(1年)
(投)堺 暖貴(2年)
(三)鎌田 侑寿紀(1年)
(捕)中道 航太郎(2年)
(中)寺澤 佑翔(2年)
(左)金澤 悠庵(2年)
主将である中道 航太郎捕手(2年)は、長打力と勝負強さを兼ね備える。昨年秋の北海道大会の初戦で9回逆転サヨナラ2ランを放って、チームの快進撃を演出した。高校生としては札幌ドーム初のホームランでもあった。冬はビニールハウスで練習を重ねてきた努力が実った形となった。
技巧派右腕のエース堺 暖貴投手(2年)は、制球力と緩急を使った投球で打たせて取る。昨年秋の地区大会から全道大会まで6試合すべて先発。防御率は1.66と安定している。軟式の別海中央中時代に全国大会に出場した立役者の1人でもある。その時のメンバー中、堺を含めて5人が別海でプレー。中学時代から大舞台を踏んできた実力もある。
島影監督が別海町長に「大阪桐蔭(大阪)と対戦したら0対40で負ける」と訴え、牛の品評会会場などに使用されていた「別海町コミュニティセンター」を室内練習場に改造。地元の漁師さんが防球ネットを縫い合わせてくれたという。町は5000万円の補助を決め、鹿児島遠征も行うことができた。すべてが初体験。地元に愛されたナインが、思う存分に甲子園でプレーする。
<別海の甲子園実績>
センバツ出場初出場
夏選手権出場なし
<別海の昨年秋の成績>
★北海道大会釧根地区予選
2回戦 6-2 釧路明輝
3回戦 6-1 釧路工
代表決定戦 5-1 釧路江南
★北海道大会
2回戦 4-3 苫小牧中央
準々決勝 4-3 知内
準決勝 1-6 北海
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