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「近本2世」・188㎝大型遊撃手・まさかの指名漏れスター…逸材だらけ!関西社会人のドラフト候補たち

2024.01.09


山田健太、橋本典之、髙波寛生

昨年のドラフト会議で指名された社会人野球の選手は14人と決して多くはないが、阪神の近本 光司外野手(ー関西学院大ー大阪ガス)や、中野 拓夢内野手(日大山形ー東北福祉大ー三菱自動車岡崎)のように、チームの補強ポイントにマッチした選手を獲得できれば、チーム力は確実に向上する。今回は今年のドラフト候補になり得る近畿地区の選手を紹介していきたい。

昨年、日本選手権を制した大阪ガスでは、指名解禁年となる大卒2年目、関西学院大出身の髙波 寛生内野手(川越東出身)が候補になりそうだ。188センチの大型遊撃手で、パンチ力のある打撃と軽快な守備が魅力。スケールの大きさと野球脳の高さを持ち合わせ、まだまだ伸びしろはありそうだ。

大卒3年目では「近本2世」との呼び声高い橋本 典之外野手(出雲高ー慶應義塾大)に注目。小柄ながらも長打力も併せ持った、俊足巧打の左投左打の外野手と、確かに近本と重なる部分が多い。昨年はケガもあり、指名漏れとなったが、今年も十分にチャンスはありそうだ。

今年で大卒4年目になる三井 健右外野手(大阪桐蔭ー立教大)も、まだドラフト候補から外せない選手だろう。スイングの強さはプロに進んだ強打者と比べても見劣りしない。実力は既に証明済みなので、需要の問題になってくるだろうか。

日本選手権4強の日本生命にも、有力なドラフト候補がいる。真っ先に挙げるとすれば、やはり山田 健太内野手(大阪桐蔭ー立教大)だろう。大阪桐蔭の主力として、高校3年生の時には甲子園で春夏連覇を達成。立教大でも1年生からレギュラーとして活躍し、大卒でのドラフト指名が有力視されていたが、まさかの指名漏れ。日本生命に入社して今年のプロ入りを目指している。昨年は主に6番二塁手として出場し、ポイントゲッターとしての役割を担った。プロに行くためにはもっと突き抜けた結果が欲しいところだ。

もう一人のドラフト候補が石伊 雄太捕手(近大高専ー近大工学部)。強肩捕手として近大工学部時代から注目されていたが、こちらも大学時代は指名漏れ。入社早々から正捕手に抜擢され、ハイレベルな社会人野球の舞台で経験を積んでいる。これまでは打撃が課題だったが、日本選手権で本塁打を打つなど、成長がみられる。さらに打撃力がアップしたところをアピールできれば、今年のドラフト指名も見えてくるだろう。

パナソニックにも有望な若手が多い。関西大時代、昨年と指名漏れを経験した3年目の久保田 拓真捕手(津田学園出身)は、日本選手権で特大の本塁打を放って大きくアピールした。パワーのある打撃と肩の強さは、プロでも十分通用するはずだ。

投手では大卒2年目の小倉 悠史投手(同志社国際ー同志社大)と、定本 拓真投手(三重高ー関西大)に注目。小倉は最速150キロ超えの左腕で、素材としては近畿地区の中でもピカイチだ。定本は昨年の日本選手権で150キロ台を連発。安定感が増せば、ドラフト指名が見えてくるだろう。

三菱重工Westでは、大卒2年目を迎える関西大出身の鷲尾 昂哉投手(登美ヶ丘出身)が有力なドラフト候補だ。最速150キロの直球とフォークを武器に1年目から活躍。年間を通して活躍できれば、上位指名もあるかもしれない。昨年のドラフト候補に挙がっていながらも、シーズン後半に調子を落としてしまった竹田 祐投手(履正社ー明治大)の復調具合にも注目したい。

日本新薬は中央学院大時代に、明治神宮大会優勝を経験した3年目の武田 登生内野手(中央学院ー中央学院大)が有望株。走攻守の全てにおいてハイレベルで、プロでも即戦力になりそうな予感はある。

履正社、慶應義塾大で活躍した若林 将平外野手も今年が3年目。プロに行くためには圧倒的な打力をアピールしたいところだ。

NTT西日本では、智辯和歌山(和歌山)の4番として活躍した、德丸 天晴内野手が指名解禁の高卒3年目を迎える。昨年は主に三塁手で出場。大学生より若い年齢で打てる右打ちの三塁手となれば、需要はありそうだ。この1年で結果を出し続けることができるだろうか。

投手では大阪商業大時代に主戦級で活躍した伊原 陵人投手(智辯学園出身)に注目。球速は140キロ前後ながら、スピンの効いた直球を投げる。球威がもう一段上がれば、巨人からドラフト5位指名を受けた又木 鉄平投手(日川高ー東京情報大ー日本生命)のようになれるかもしれない。

又木やHonda鈴鹿から巨人にドラフト2位で入団した森田 駿哉投手(富山商ー法政大)のように、指名解禁年を越えてもドラフト指名の可能性があるのが社会人野球。年齢にとらわれず、良い選手を探すのも見どころの1つだろう。

この記事の執筆者: 浦田 由紀夫

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