’23東京の高校野球10大ニュース! 3位はミラクル共栄学園、2位は大物監督の勇退、1位は?
今年の東京は、過去にも例にない波乱が多かった1年だった。今回はそんな東京都の10大ニュースを届けたい。
1位 夏の大会、関東一、二松学舎大附が次々とタイブレークで敗れる波乱!
今年から延長戦に入ると即タイブレークになったが、そのタイブレークで強豪が次々に敗れた。夏の東東京大会では二松学舎大附、関東一が、西東京大会では東海大菅生がタイブレークで敗れている。秋季都大会でも二松学舎大附が日大二にタイブレークで敗れている。
2位 日大三・小倉監督をはじめ、監督の交代が相次ぐ
全国優勝2回の名将、日大三の小倉全由監督が3月末で監督を勇退した。1976年に桜美林が全国制覇した時の主将であった片桐幸宏監督も、夏の大会後に監督職を退いた。その他、日大二、専大附、創価、堀越などの監督も今年交代した。12月になって国士舘の監督だった永田昌弘氏が明星の監督に就任することが発表された。
3位 ミラクル共栄学園、初の甲子園出場
東東京大会の準決勝で共栄学園は、9回裏2死から、三塁手が飛球を取れない内野安打で2人が生還して逆転サヨナラ。決勝戦も9回表2死からの猛攻で逆転勝ちして、初の甲子園出場を決めた。共栄学園は元女子校で、共学化により05年に野球部を創部して以来の快挙だ。
4位 関東一、大阪桐蔭を破る
秋季都大会を制した関東一は、明治神宮大会で大会3連覇を目指す大阪桐蔭を破った。東京勢は2013年の東京国体の決勝戦で修徳が引き分けているものの、甲子園では東海大菅生が3敗したのをはじめ、國學院久我山、二松学舎大附も敗れている。東京勢が大阪桐蔭を公式戦で破るのは、2006年夏の早稲田実業以来になる。
5位 帝京10年ぶりに春季都大会優勝
春季都大会では帝京が10年ぶり14度目の優勝を飾った。春季大会は甲子園には直接つながらないものの、名門復活に近づいた。
6位 二松学舎大附が4季連続で甲子園へ
二松学舎大附がセンバツに出場し、4季連続で甲子園出場を決めた。しかし、夏は東東京大会の3回戦で敗れ、5季連続はならなかった。それでも2年前の夏は秋山 正雲投手(現・ロッテ)、昨年の春は布施 東海投手(現・青山学院大)、夏は辻 大雅投手(現・広島)、この春は重川 創思投手(3年)と、大会によって全てエースが違ったのは、特筆すべきことだ。
7位 水泳との二刀流の日大豊山・光永、甲子園の開会式の先導を務める
昨年は競泳100メールバタフライなど3種目を制した日大豊山の光永 翔音内野手(3年)が、この夏は4番打者として活躍。東東京大会の準々決勝で敗れたものの、甲子園大会では開会式の先導役を務めた。そのうえ高校総体にも出場し、リレーの優勝メンバーになっている。
8位 日大三・安田、U‐18日本代表に選ばれ、初優勝に貢献
日大三の2年連続の西東京大会優勝に貢献したエースの安田 虎汰郎投手(3年)は、チェンジアップを武器に、この夏一気に評価を高め、U‐18日本代表に選ばれ、世界一にも貢献した。
9位 都立勢、夏のシード校0
春季都大会の16強に都立校は1校も入らず、夏の大会は都立校でシードされたチームはなかった。秋も都立昭和がベスト16に入っただけで、8強は1校もなく、都立勢には厳しい年になった。
10位 青鳥特別支援学校、連合チームで公式戦に出場
都立青鳥特別支援学校が東京都高校野球連盟の加盟が認められ、公式戦に出場した。夏は部員が6人のため、松陰大松陰、都立深沢との連合チームで臨み、都立松原と19対23という壮絶な試合をして敗れた。秋も同じ連合チームで臨み、八王子実践に0対22で敗れているが、その健闘は、全国の特別支援学校に勇気を与えるものになった。