【甲子園】3回戦 文星芸大附 vs 八戸学院光星
完投能力が高い140キロ超えの2年生左腕擁する八戸学院光星、24年の高校野球もリードする存在か
<第105回全国高校野球選手権記念大会:八戸学院光星6-3文星芸大附>◇16日◇3回戦◇甲子園
八戸学院光星(青森)が総合力の高さを生かし、文星芸大附(栃木)を破って4年ぶりのベスト8入りを決めた。今まで上位進出したチームと違うのは先発完投型の2人の140キロ超え左腕がいること。現代の高校野球、複数投手陣を敷くチームも増えてきたが、これはあまり例がない。
初戦では背番号1の洗平 比呂投手(2年)が完封勝利。そして、この試合を任されたのは背番号10の岡本 琉奨投手(2年)だった。初回に1点を取られたが、藤原 天斗捕手(3年)から「立ち上がりが悪いのはいつものことなので切り替えていけとアドバイスをして、そこから変化球が打たれていたので、ストレートで押すようにしました」と、常時140キロ前後・最速143キロの直球を中心に押した。強気の投球で2回以降は0を重ねていく。8回に捉えられ、2失点を失って降板したが、この夏の2試合は、先発の洗平、岡本ともに7回以上を投げた。
高く評価できる内容だろう。
入学当時は最速は128キロだった。そこから食事の量を増やし、ウエートトレーニングも増やし、コンスタントに140キロ台を出せるようになった。また青森大会後から調子を落としたが、キャッチボールを見直し、遠投の時間を増やして克服するなど、修正能力の高さもある。
洗平、岡本の左腕2枚看板はかなり大きな武器。この夏の甲子園ではもっと上を狙えるチームである。さらに、夏が終わってもチームが仕上がっていない秋や、来年の春になれば、2年生左腕の優位性は更に高まる。八戸学院光星はこの2人によって24年の高校野球をリードする存在になるかもしれない。そう感じさせる試合だった。