ロッテでは角中、澤村、美馬のベテラン勢が活躍中 荻野の復活に期待
荻野貴司
プロ野球も後半戦に突入した。12球団にはベテランと呼ばれる経験豊富な選手が多く所属している。各球団における35歳以上のベテラン選手たちの活躍を前半戦を中心に振り返ってみたい。(※35歳以上は1988年12月31日までに生まれた選手とする)
ロッテは吉井理人新監督体制で今シーズンに臨み、前半戦を2位で折り返した。そんなロッテには5人のベテラン選手が在籍している。野手ではチーム最年長の荻野 貴司外野手(奈良・郡山高出身)に、首位打者2度のヒットメーカーである角中 勝也外野手(日本航空二出身)だ。
荻野は開幕直後の4月上旬に右足を痛めたため4月7日に登録を抹消された。3ヶ月以上の抹消期間を経て7月25日に1軍へ戻ってきたばかり。ここまで11試合の出場で打率.225(40打数9安打)だが、優勝争いを勝ち抜くためにも復調した荻野の力は必要だ。早い段階で調子を取り戻すことに期待がかかる。
一方の角中は開幕1軍スタートからここまで登録を抹消されることなく帯同を続けている。序盤は苦しんだものの、6月は15試合の出場で打率.302(43打数13安打)と復調。また7月24日のソフトバンク戦(ZOZOマリンスタジアム)では、9回2死から代打逆転サヨナラ2ランホームランを放った。スタメン起用の機会は多くないが、ベンチスタートでも代打の切り札として力を発揮していく。
投手では美馬 学投手(藤代出身)、澤村 拓一投手(佐野日大出身)、石川 歩投手(富山・滑川高出身)の3人。美馬は開幕から3試合連続で5回を投げきれず3失点以上と試合を作れず登録を抹消された。6月6日の1軍復帰後は、6試合の登板でいずれも5回以上を投げ1勝2敗。そのなかで2度のHQS(7回以上自責点2以下)と復調してきた。後半戦でも先発ローテーションの一角として腕を振るうことに期待がかかる。
澤村は6月上旬に1度登録抹消をされたが、現在は1軍に復帰済み。そのなかで29試合に登板し4勝3敗、2セーブ、14ホールド、防御率5.14の成績を残している。失点を喫したのは6試合あるが、そのうち1失点だったのは2試合。5試合は2点以上を失っているのは少し気がかりだ。
先発ローテーション候補のひとりで開幕投手が内定していた石川はコンディション不良を発症。オープン戦を含め1軍、2軍ともここまで登板はない。
<ロッテの35歳以上の所属選手>
※1988年12月31日までに生まれた選手
荻野 貴司(1985年10月21日生)
美馬 学(1986年9月19日生)
角中 勝也(1987年5月25日生)
澤村 拓一(1988年4月3日生)
石川 歩(1988年4月11日生)
※数字は2023年7月30日時点
記事:勝田 聡