広島のベテランでは35歳秋山が大活躍、前半戦2位折り返しに貢献

プロ野球も前半戦が終了し7月19日、20日にはオールスターゲームが行われた。第1戦では42歳の大ベテラン、ソフトバンク和田 毅投手（浜田高出身）が4番手として登板。1回無失点、1奪三振と好投。また、39歳の西武・中村 剛也内野手（大阪桐蔭出身）もヒットを放ち、さらには三塁走者としてタッチアップ時に激走も見せた。

和田や中村のようなベテラン選手は各球団に多くいる。そんな彼らはどのような前半戦を過ごしたのだろうか。各球団における35歳以上のベテラン選手たちの前半戦を振り返ってみたい。（※35歳以上は1988年12月31日までに生まれた選手とする）

広島は新井貴浩新監督の元、前半戦を2位で折り返した。開幕から4連敗スタートだったものの、見事な巻き返しを見せている。そんなチームを引っ張ったひとりが、昨シーズン途中から加入した秋山 翔吾外野手（横浜創学館出身）だ。

今年4月に35歳となった秋山は、4月末時点で打率.404と大暴れ。NPBシーズン最多安打記録保持者らしい活躍を見せた。その後は少し調子を落としたものの前半戦終了時点で全85試合に出場。リーグ4位の打率.296（362打数97安打）と中心選手に恥じない成績を残している。

秋山と同学年の會澤 翼捕手（水戸短大付出身）は前半戦26試合の出場で打率.180（50打数9安打）と苦しんだ。そのなかでも7月15日のDeNA戦（横浜スタジアム）では、1対1の同点で迎えた9回表に勝ち越し犠牲フライを放って勝利に貢献。ベテラン健在を印象付けた。

秋山と會澤の3学年上でチーム最年長となる松山 竜平外野手（鹿屋中央出身）も忘れてはならない。43試合に出場し、打率.264（91打数24安打）は目立つ成績ではないかもしれない。

しかし代打に限ってみると打率.375（24打数9安打）、12打点、出塁率.400と無類の勝負強さを誇っている。年齢や守備の負担を考慮されベンチスタートが多いものの、ここぞでの仕事をきっちりとこなしてきた。後半戦でも勝負どころで代打起用が多くなりそうだ。

このように野手では3人のベテラン選手がいるものの、投手に35歳以上の選手はひとりもいない。今年34歳の野村 祐輔投手（広陵出身）とターリーが最年長となっている。

＜広島の35歳以上の所属選手＞
※1988年12月31日までに生まれた選手

松山 竜平（1985年9月18日生）
會澤 翼（1988年4月13日生）
秋山 翔吾（1988年4月16日生）

※数字は2023年7月21日時点