選手、指導者間も連携がうまく取れない現実。先行き見えない日々を送る八戸高専
5月も後半に入り、例年ならばいよいよ最後の調整に入っていくはずだが、今年はそうはいかない。新型コロナウイルスと言う見えない敵の前にほとんどの学校が休校、部活動も活動自粛という事態となり、満足に練習ができない状況。
14日の39県の緊急事態宣言解除により、段階的に学校が再開し始めたが、まだ活動自粛しているチームも当然いる。青森県の八戸高専はそんな学校の1つだ。
学校は3月初めからの休校期間、および4月当初の1週間程度の登校期間後から現在までの1ヶ月以上の期間と部員含め全学生が学校に通学していない状態が続いている。選手たちとは2か月以上直接会ってコミュニケーションが取れていない状況。4月に入学した1年生は、部活紹介など本格的な関わりを持つことができず、新入部員もどれだけ入ってくるのか見当がつかないのが現実だ。
この現状に部長として選手たちと関わる福松嵩博部長も電話取材で「こんな状態初めてです」と語った。
「夏の大会はどうなるのかわからないですが、練習再開してからどうなるのか。先行きが見えないところに不安はありま
す」
4月中旬から遠隔授業と言うことで、生徒に向けて授業をオンラインで配信をしているが、部活動は全くできずメールや電話でのやりとりしかできていない。それでも主将を中心に選手たちが自主性をもって、それぞれで練習ができているとのこと。普段から放課後の研究活動で指導者が練習を見ることができない中で、選手たち中心で練習に取り組んできた習慣が今回の事態を受けて上手く活かすことができているのだ。
ただ、メールや電話だけでの選手とのコミュニケーションに難しさを福松部長は感じている。また指導者の方も在宅勤務などでなかなか直接会って今後の予定などを話し合う機会がなく、うまく連携が取れていないような状態だ。
八戸高専は6月8日が再開の予定となっている。確実に一歩ずつ再開に向かって前へ進んでいるが、そこから先のことは未だ不透明。これまでにない指導の難しさに向き合いながら、八戸高専は再開の準備を進めていく。
関連記事
◆大学野球の全日本選手権は6月開催を8月に延期!各リーグの開幕延期情報一覧
◆【大学野球】 大学選手権は史上初の中止決定 春で野球引退の4年生も・・・
◆緊急事態宣言が出た時点で中止は覚悟していた…。東都大学野球連盟のマネージャーの反応