プロで活躍するOBに吉報を! 福岡県は南北ともに夏の甲子園初出場
記念すべき初出場は6校
出場校紹介 横浜(神奈川)
第100回全国高校野球選手権大会が8月5日から始まった。記念大会ということもあり、史上最多の56校が甲子園に集結。8月21日(雨天順延の可能性あり)の決勝まで日々、熱い戦いを繰り広げてくれるだろう。
今大会には34回目の出場となる龍谷大平安(京都)や同27回目の仙台育英(宮城県)といった常連の学校に混じり、初めて夏の甲子園にやってきた学校もある。中央学院(西千葉)、三重白山(三重)、明石商(西兵庫)、奈良大付(奈良)、折尾愛真(北福岡)、沖学園(南福岡)の6校だ。
ここで注目したいのは今大会で初めて南北の2代表制となった福岡県だ。福岡県といえば古くは1947年・48年に小倉(47年は小倉中)を達成し、その後も三池工(1965年)、西日本短大付属(1992年)が夏の甲子園を制している。近年は優勝から遠ざかっているものの、多くのプロ野球園手を輩出しており、野球が盛んな県のひとつでもある。その激戦区を南北ともに初出場校が勝ち上がってきたのである。
福岡の初出場校出身のプロ野球選手は?
さて強豪校の多い福岡県において甲子園初出場となった折尾愛真、沖学園だが、両校のOBにもプロ野球選手は存在する。
折尾愛真出身で唯一となっているプロ野球選手は小野泰己(阪神)だ。小野は高校時代に甲子園だけでなく九州大会への出場もなかったが、スカウトからの注目度は高くプロ志望届を提出していた。
惜しくも指名はなかったが、富士大を経て2016年に阪神からドラフト2位で指名されプロ入りをはたした。今シーズンは先発ローテーションの一角としてすでに5勝をマーク。ここからも勝ち星を積み重ねたいところだ。
もう一方の沖学園からはドラフト制以後5人がプロ入りを果たしている。そのなかで唯一の現役選手が久保裕也(楽天)だ。久保は同校卒業後に東海大を経て2002年に巨人へと入団。その後、DeNAを経て昨シーズンからは楽天でプレーしている。
血行障害もあり今シーズンは育成契約だったが、5月に入り支配下規約を勝ち取った。8月1日には自身7年ぶりのセーブも記録しており、38歳ながらまだまだ元気だ。20歳下の後輩たちに負けじと投げ続ける。
大阪桐蔭、横浜といった甲子園の常連校だけではなく、全国的には無名の高校からもプロ野球選手は輩出されているのだ。今大会でもアッと驚く高校に未来のプロ野球選手が隠れているかもしれない。
※数字は2018年8月8日終了時点
(文:勝田 聡)