試合レポート

日大鶴ヶ丘vs東洋

2021.04.03

主将・木村の第1号が起爆剤 日大鶴ヶ丘がコールドで初戦突破

日大鶴ヶ丘vs東洋 | 高校野球ドットコム
4回表、勝ち越しのソロ本塁打を放った5番・木村(日大鶴ヶ丘)

 3日、2年ぶりに春季東京都高校野球大会が幕を開けた。[stadium]ネッツ多摩昭島スタジアム[/stadium]の第一試合は日大鶴ヶ丘東洋の一戦。日大鶴ヶ丘が14対2の6回コールドゲームで開幕戦を快勝で飾った。

 昨秋は都3回戦で好左腕・羽田 慎之介擁する八王子を前に接戦で涙を飲んだ日大鶴ヶ丘。その敗戦を胸にこの冬、打撃陣は「強い球を打つ」ことを目標に取り組んできた。序盤は東洋先発の川内 勇を前に凡退が続いたが、打線に活気をもたらしたのは主将の一振りだった。

 互いに犠飛で得点し、1対1の同点で迎えた4回表、日大鶴ヶ丘の先頭、5番の木村 颯介主将は1ボールからの2球目、インハイにきた直球を強振すると、打球は両翼97メートルの左翼フェンスを越える勝ち越しのソロ本塁打となった。「第一打席でインハイが2球続けてきたので、狙っていました」とファーストストライクを一振りで仕留めた。

 この本塁打が記念すべき高校通算1本目。ダイヤモンドを満面の笑みで一周した。「昨年夏にあと一歩で本塁打の打球があり、先輩から『冬頑張れば打てるぞ』って言われたことを胸にバットを振ってきました」と冬の成果を初戦で発揮した。主将の一打を皮切りに、打線が繋がり、6回までに19安打14得点で快勝した。

 先発のエース・山本 輝大は初回に先制を許すもその後は5回を投げ1安打、毎回の9奪三振、1失点で東洋打線に的を絞らせなかった。エースの快投に日大鶴ヶ丘の萩生田博美監督は「この冬、モデルチェンジを試みた」と秋までの直球主体のスタイルからうってかわって、カットボール、チェンジアップなど変化球の割合を増やし、打者をかわしていった。

 投打で東洋を圧倒した日大鶴ヶ丘。今大会はベスト16で夏のシード獲得というラインがあるが、萩生田監督は「高いところを目指さないと、努力できないので」と「優勝」を目標に掲げる。

 八王子戦での敗戦から投打にレベルアップした日大鶴ヶ丘の今大会の戦いぶりには注目だ。

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.27

【鹿児島NHK選抜大会】出水工が延長に及ぶ激戦を制して、サヨナラ勝ち

2024.05.28

春の福岡地区を制した沖学園(福岡)、勝利のカギは異例の「決勝直前沖縄合宿」だった

2024.05.28

【鹿児島NHK選抜大会】川内商工が2試合連続逆転サヨナラ勝ち!雨のため2試合が継続試合

2024.05.27

【鹿児島NHK選抜大会】樟南vs鹿児島商 かつて「御三家対決」は、樟南が逆転勝利!

2024.05.27

【鹿児島NHK選抜大会】鹿児島実が大島に完封勝利

2024.05.22

【春季関東大会】センバツVの両エース打ちで勝利に貢献!逆転タイムリー放った池田翔吾(常総学院)は指揮官も絶賛の打棒の持ち主!

2024.05.25

【関東】白鷗大足利が初、逆転サヨナラの常総学院は15年ぶり決勝<春季地区大会>

2024.05.26

【春季関東大会】常総学院・中村虎汰郎が二刀流の活躍で決勝進出に貢献!9回にはサヨナラに繋がるヒット!投手としてはセンバツ後に再転向で連日の好リリーフ!

2024.05.22

【愛知・全三河大会】三河地区の強豪・愛知産大三河が復活の兆し!豊川を下した安城も機動力は脅威

2024.05.25

【熊本】九州学院、熊本工が決勝へ<NHK旗>

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.29

【岩手】盛岡中央、釜石、水沢が初戦を突破<春季地区予選>

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商