試合レポート

松戸馬橋vs東京学館浦安

2019.08.24

8回裏執念の勝ち越しスクイズ!松戸馬橋が県大会出場切符を獲得!!

松戸馬橋vs東京学館浦安 | 高校野球ドットコム
勝ち越しのスクイズ!(松戸馬橋)

 近年の成績は申し分ないほど、実績を残し千葉県内でも上位校として位置する東京学館浦安
対する松戸馬橋は、先日の松戸国際戦を逆転で下すなど勢いに乗っている。試合前のノックからも雰囲気が良く明るさがよく伝わってくる松戸馬橋ナイン。

 勢いそのままにまずは松戸馬橋が先制。
2球で二死を奪われるも、3番・駒井が四球を選ぶと4番・畑山も死球で二死一、二塁のチャンスを演出。ここで、5番・中川がライト前におっつけるタイムリーを放ち、二死無走から得点をあげた。

 松戸馬橋の先発マウンドには、背番号7を付けた畑山があがる。実にテンポのいい投球が目立った。捕手からボールを受け取ってから2~4秒内には投球動作に入る。右サイドハンドから両コースに、ストレートとスライダーを丁寧に集めて序盤3回を無失点に凌ぐ。

 2対0で迎えた4回表の東京学館浦安の攻撃。先頭の4番・中川がヒットで出塁をすると、四球とヒットが絡み一死、満塁のチャンスを作る。打席の8番・相川真の打球はセカンドへ転がり1点を返す。セカンドが捕球をジャッグルする間に、二塁走者も一気にホームを狙うも本塁憤死。この回1点のみ攻撃となる。三死目のプレーもそうだが両校随所に好プレーが飛び出す試合に。

 5回表に3番・目黒の右中間へのタイムリーツーベースヒットで同点。続く中川のセンター前へのヒットで勝ち越しかと思われたが、センターを守る奥本がストライク送球で勝ち越しを許さない。試合前のノックから外野手の送球は、浮くことなくコースにきちんとワンバウンド送球で投げていた。[stadium]浦安市運動公園野球場[/stadium]は硬めの人工芝が轢かれている球場。土の球場とは違うことも頭に入った好判断が光るプレーだった。

 序盤3回は不安な投球が続いた、東京学館浦安の先発左腕・加藤も立ち直りを見せる。
両校の先発投手が好投譲らずこのまま延長かと雰囲気の流れだした8回裏の松戸馬橋の攻撃。

 一死から5番・中川が三遊間への深い打球を放つ。これが相手の悪送球を誘い一死、二塁と勝ち越しのチャンスメイク。後続の6番・天野もレフトへのヒットで繋ぎ一死一、三塁とすると打席に7番・中山が向かう。中山はこの日、1打席目にヒット、2打席目にバントと内容のある打席を送っていた。満塁策も考えられたが、東京学館浦安バッテリーは中山勝負を選んだ。ここで、松戸馬橋ベンチは勝負に出る。勝ち越しの場面でスクイズを敢行し見事に成功。待望の勝ち越し点が松戸馬橋に転がり込んだ。この1点を最終回に守った松戸馬橋が県大会への切符を手に入れた。

 過去の実績では劣る松戸馬橋が試合を、巧みにコントロールした一戦であった。
打線はとにかく積極的にバットを振っていく。5,6回以外は毎回安打の猛攻で先発畑山を援護。守備では、センター奥本の好返球やキャッチャー中川のバント阻止など好守備も光り終始流れは掴んだままの試合展開で進む形に。

 一方の東京学館浦安は痛い敗戦となった。
テンポ速い畑山に対して、立ち遅れでファーストスイングが出来ずと後手後手を踏んでしまったのが伺えた。毎回走者を出すもののあと一本が出ずに試合終了を迎えてしまい敗戦。
敗者復活戦では、ファーストストライクへのアプローチを行っていきながら試合の流れを掴む展開を期待したい。

(記事=編集部

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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