鎌倉学園vs県立商工
鎌学らしい堅実な試合運び!上向が完封勝利で4回戦へ!
完封勝利した上向(鎌倉学園)
天気が徐々に悪くなってきている[stadium]保土ヶ谷球場[/stadium]。第二試合は鎌倉学園vs県立商工。
鎌倉学園は毎年夏にかけて仕上がっている印象があり、今年も強豪を脅かすであろう有力校である。県立商工も地区予選は3戦3勝、県大会2回戦も接戦をモノにしており侮れないチームだ。
試合は意外な形で鎌倉学園が先制する。
3回裏、背番号18を着けた9番・齋藤が死球を選び出塁。1番・上向が犠打で走者を進める。県立商工が守備でミスを犯すその間に、齋藤が二塁からホームイン。鎌倉学園がソツのない走塁を見せて1点を先制。得点は1点ながら、攻撃内容からこれ以降、鎌倉学園優位で試合が進む。
続く4回裏、鎌倉学園の攻撃。先頭打者の4番・北村が左打席へ。
県立商工の先発左腕・田代の膝元低めの真っ直ぐを捉えた打球は両翼95mある[stadium]保土ヶ谷球場[/stadium]を簡単に超え右翼席へ飛び込み、本塁打となった。北村は大きい身体でスイングスピードが速く、どのコースにも柔軟に対応できており、この夏は注目されてもおかしくない魅力ある打者だ。
反撃したい県立商工。安打、四球で走者をためるが後が続かない。4回終了時点で2対0。まだ逆転できる点差であり、力投している先発・田代を打線が援護したいところだが、中盤も鎌倉学園・上向をまだ捉えきれない。
投球に派手さはないがとにかくテンポが良く、制球も素晴らしい。県立商工打線は上向の投球術に翻弄されていた。
先発した田代(県立商工)
7回裏、鎌倉学園の攻撃は8番・小澤が内野安打で出塁。続く9番・齋藤は敵失で後続打者に繋ぎ、無死一、二塁のチャンス。ここで得点が入ると鎌倉学園の勝利が近づく。1番・上向は凡退するが2番・豊田が冷静に四球を選び、一死満塁と絶好のチャンスを迎える。だが3番・菅谷は併殺打に打ち取られ3アウト。ここは県立商工・田代が踏ん張る。
ピンチを凌いだ県立商工だが、この日は一度も攻撃で見せ場を作ることがなくゲームセット。
鎌倉学園が序盤に入れた2点を守りきり、4回戦へコマを進めた。
鎌倉学園は全体的に派手さは一切ないが、スタメン出場していた選手一人一人が役割を果たしていた。ベンチもただ元気があるわけではなく、グラウンドで躍動している選手達に次に起こりうるプレーについて指示を出していたり、打席に入っている選手にクセがあると身振り手振りを付けてアドバイスを送っていた。鎌倉学園ナインベンチワークを見ると今日の試合は選手全員で勝つべくして勝ったかのような試合運び。冬はしっかり鍛えてきたことがうかがえた。
鎌倉学園は次戦、こちらも有力校・神奈川橘との対戦が決まった。見応えある試合運びを次も期待したい。
(文=高校野球ドットコム編集部)