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【春季東京都大会総括】日大三、二松学舎大附など強豪校がノーシードの波乱! 新基準バットでも9本塁打の帝京が驚異の打力で王者に

2024.05.14


富浜 琉心(帝京)

秋の大敗の汚名返上を果たした帝京、國學院久我山、明大中野

今大会優勝した帝京は、秋は1次予選で二松学舎大附に0対8の7回コールドで敗れており、その悔しさを力に代えた。秋の1次予選で敗れたチームが、春季都大会を制するのは、2014年の成立学園以来である。
今大会準々決勝に進出した國學院久我山は、秋は1次予選で国士舘に0対8の7回コールドで敗れている。今大会準決勝に進出し、優勝した帝京と互角の試合を繰り広げた明大中野は、秋は3回戦で日大二に0対10の5回コールドで敗れている。

秋に悔しい思いをしたチームが、しっかり巻き返した。今大会は、準々決勝以降はコールドゲームが1試合もなかった。強豪校とそうでない学校の差は大きいものの、強豪校は、かなり大きな塊となって力が接近している。それを物語るように、波乱も多かった。

最大のサプライズは、東京二松学舎大附を破ったことだろう。東京のエース・永見 光太郎投手(3年)の被安打3、失点1の好投が光った。永見は、秋は最速133キロほどだったが、この春140キロを超えた。二松学舎大附を苦しめたカットボールは、この大会で初めて使ったという。高校生の成長の早さを物語っている。

永見 光太郎(東京)

日大三を破った佼成学園のエースを務める左腕・熊谷 憲祐投手(2年)は、秋に比べ体力もつき、たくましくなっていた。
早稲田実戦の勝利に貢献した明大中野のエース・佐伯 魁栄投手(3年)は、秋に比べ体の軸がしっかりし、低めへの制球が良くなった。関東一の厚い壁を破った修徳は、秋はベンチ入りもしていない飯山 大夢投手(3年)がエースとして成長したことが大きかった。

その一方で関東一戦では堅い守りで勝利した修徳が、次の帝京戦では6失策と乱れた。堅い守りで早稲田実に勝った明大中野も、次の日大豊山戦でも勝ったもののミスが目立った。春の段階なので仕方ない面もあるが、まだ力が本物になっていないと感じることが多かった。

次のページ:夏、帝京、関東一、二松学舎大附が同一ブロックに入る可能性も?

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この記事の執筆者: 大島 裕史

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