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千葉に逸材集まる! 12球団スカウトが熱視線・200センチの大型右腕、センバツで活躍の好ショートらに注目!【春季千葉県大会注目選手リスト】

2024.04.19


菊池 ハルン(千葉学芸)、颯佐 心汰(中央学院)

4月20日から春季千葉県大会が開幕する。中央学院がセンバツベスト4入りし、勢いに乗る千葉県には逸材も多い。投打別で紹介したい。

【トーナメント】春季千葉県大会 結果一覧

入学時は120キロ。30キロ近くスピードアップした菊地ハルン(千葉学芸)

この春にブレイクを狙う大型右腕がいる。それが千葉学芸菊地 ハルン投手だ。父がパキスタン人、母は日本人。身長200センチ、体重101キロと規格外のサイズを誇る。佐倉シニア時代は控え投手だったが、千葉学芸の高倉伸介監督は肘が使える投球フォーム、コントロールの良さを見て、しっかりと計画を持って育てれば、大成できると判断。佐倉シニアの松井進監督に頼み込んで、入学が決まった。

1年生時球速は120キロそこそこだったが、体作りを経て、高校2年春には140キロ、高校2年秋には146キロ、高校3年春には148キロと順調にスピードアップ。ここまでNPB全12球団が視察に訪れた。
下級生時は短いイニングの登板が多かったが、今ではスタミナもついて完投する機会も増えた。高倉監督は最終学年で活躍するために段階を踏んで育ててきたが、「高校で勝つため」ではなく、「プロで活躍できる投手」になることを最終的な目標としており、伸びしろを大きく残した状態で次のステージに送り出したい考えがある。
変化球はカーブ、スライダー、フォークの3種。いずれも精度が高く、特に中学時代から武器にしていたカーブはブレーキが効いている。
現在は変化球の割合を少なくして、直球中心で勝負出来る投手に鍛えている。オリックスの剛腕・山下 舜平大投手(福岡大大濠)は高校時代、直球とカーブのみで勝負していたが、その育成方針と似ている。
「自分も山下投手のような成長をしたいですし、目指しているのは160キロです」と菊地自身も語っている。千葉学芸の初戦は21日。光英VERITAS千葉敬愛の勝者と対戦する。

千葉学芸にはほかにも好投手が揃っている。新田 継吾投手(2年)は1年春からベンチ入りしており、力強い腕の振りから140キロ前半の速球を投げ込む。マウンド度胸も強く、来年の千葉県を代表する右腕となりそうだ。斉藤 櫂慎投手(3年)は昨秋から活躍した右腕。制球力が非常に高く、3回戦の千葉敬愛戦では7.1回を投げ無失点、準々決勝の習志野戦では6.2回を投げ無失点の好投を見せた。130キロ中盤の速球を内外角、低めにきっちりと投げ分け、スライダー、カーブのキレもよく、走者を背負ってからも粘り強い。高倉監督も斉藤の実戦力を高く評価している。

新田 継吾(千葉学芸)

木更津総合、中央学院、専大松戸のおなじみの強豪校にも140キロ超えの好投手が

センバツベスト4の中央学院は大型右腕・蔵並 龍之介投手(3年)、右サイド・臼井 夕馬投手(3年)、142キロ右腕・三宅 遼真投手(2年)の3人に注目。蔵並は140キロ前半の速球、落差が鋭いフォークを武器とする本格派右腕。臼井はセンバツで粘り強い投球を見せ、評価が上がった好右腕。右サイドから140キロ前後の速球、スライダー、シンカーを投げ分け、打たせて取る。三宅はセンバツで未登板だったが、カットボールが持ち味。
専大松戸の147キロ右腕・梅澤 翔大投手(3年)は昨夏の甲子園を経験。伸びのある速球が魅力的だ。控えでは本格派左腕・八津 快洋投手(3年)も成長が期待される。八津は182センチと上背から投げ込む、130キロ中盤の速球には角度があり、120キロ前半のスライダーのキレも良い。将来的には常時140キロ中盤の速球を投げられる素材の良さを持っている。
木更津総合には144キロ右腕・千葉 雄斗投手(3年)、角度のある速球が武器の大型左腕・井上 陸投手(3年)、右サイドの石澤 順平投手(3年)のタイプの異なる3投手がいる。秋よりもスピードアップしているなら、さらに強力な投手陣になりそうだ。
木更津総合と対戦する東京学館正木 士恩投手(3年)、玉井 優輝投手(3年)、戸島 舷貴投手(3年)の3人の右腕を擁する。正木はしなやかなフォームから130キロ中盤の速球、キレのあるスライダー、カーブを投げ分ける好投手。昨夏の千葉大会の成田戦では7.1回を投げて1失点の好投をみせ、勝利に貢献。玉井も1年夏から公式戦を経験している。スリークォーターから130キロ中盤の速球、鋭く曲がるスライダーが武器だ。戸島はこの3人の中で最もスケールが大きく、130キロ後半の速球は威力があり、詰まらせる投球を得意とする。

千葉黎明三田村 悠吾投手(3年)はガーナ人の父と日本人の母を持つ速球派右腕。中野大地監督によると、この春先はNPB4、5球団が視察しにきたという。この春の県大会で評価を高めることができるか。
市立船橋工藤 将祐投手(3年)は躍動感のある投球フォームから140キロ前後の速球で勝負する本格派右腕。先発、中継ぎのどちらでも持ち味を発揮できる頼もしいエースだ。
拓大紅陵竹内 界翔投手(3年)は1年秋から主力投手として活躍。140キロ近い速球を内外角に投げ分け、スライダーのキレも鋭く、しっかりとゲームが作れる右の好投手だ。
創部4年目の光英VERITAS早川 純暉投手(3年)が下級生からエースとして牽引してきた。178センチ80キロとガッシリした体型から130キロ後半の速球、120キロ後半のスライダーで勝負する本格派右腕だ。

次のページ:野手は全国レベルのショートコンビに要注目!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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1 Comment

  1. は?

    2024-04-21 at 3:45 AM

    千葉学芸、イジメ問題はどうなった?
    何故大会に出れる
    やはり高野連は話ならんわ

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