試合レポート

【近畿学生】履正社出身の左腕・島が3安打完封!連覇を狙う和歌山大が阪南大に先勝

2024.04.13


3安打完封勝利を飾った島 龍成(和歌山大)

4月12日に行われた和歌山大と阪南大の1回戦は、連覇を狙う和歌山大が5対0で先勝した。

この日はエース左腕の島 龍成(4年=履正社)が快投。「真っすぐがコントロールできていました。緩急を使って打たせて取る流れでバッティングに良い流れが行ったと思います」と巧みな投球術で阪南大打線を封じ込み、打線も5回までに5点を奪って援護した。

卒業後は社会人野球でのプレーを希望している島に対して、大原弘は「就職活動やぞ」と発破をかけていたという。それに応えるように島は「もうひと踏ん張り頑張ろうと思いました」と1番から始まる最終回の攻撃も三者凡退に打ち取り、チームに勝利をもたらした。

島は3安打無四球7奪三振で完封。擁した球数はわずか103球だった。

和歌山大では下級生から主戦投手として活躍している島に高校での主だった実績はない。同期には岩崎 峻典(東洋大)や内星龍(楽天)らがいたこともあり、なかなか出番に恵まれなかったからだ。独自大会として行われた最後の夏こそベンチ入りしていたが、それ以外の大会ではベンチに入ることすらできていない。

大学で野球を続けるか迷っていたそうだが、大原監督の誘いもあり、和歌山大で現役を続行。一昨年には同じく履正社で控えだった松田 遼太(4年)とバッテリーを組み、全日本大学野球選手権で東京ドームのマウンドに立った。

島の活躍は控えに甘んじている後輩の励みになるだろう。高校時代の自身と同じ境遇にいる選手に対して、「そこ(高校)で終わりじゃないことを伝えたい。どこで花開くかわからないので、諦めずにコツコツやることが大事だと伝えたいです」とメッセージを送ってくれた。

高校で日の目を見ることができなくても大学で輝くことはできる。島はそれを証明してくれている。

松田 遼太(和歌山大)

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この記事の執筆者: 馬場 遼

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