【春季東京都大会】序盤の三塁打攻勢!修徳が、日体大荏原を振り切る
修徳・阿出川蓮土
<春季東京都高校野球大会:修徳10-5日体大荏原>◇7日◇3回戦◇駒澤
今月1日に開幕した春季東京都大会も、この週末はベスト16決めの3回戦を迎えた。ここで勝つと夏の選手権のシード校の権利が得られるため、春季大会の中でも大事な試合と言っていいであろう。ことに、夏の大会は期末試験の日程などもあり、シードを取れるか否かによって、その戦い方は大きく変わってくる。そういう意味でも、春の3回戦は大事な戦いである。
試合は序盤、修徳が1回から4回まで毎回三塁打を放つなどして、得点を重ねていく。日体大荏原は背番号11の阿部 旭投手(2年)が先発したものの、2番・ 賀曽利 航生内野手(3年)の三塁打など3安打で2点を失い、本橋 慶彦監督は、2回からは5番・左翼手で出場していた吉田 健汰投手(3年)をマウンドに呼び寄せた。しかし、失策も絡んで、さらに2点、3点と入っていく。その間に日体大荏原も3回に9番・中馬 龍之介内野手(3年)の左中間三塁打など、5安打を集中して3点を返した。
こうして、いくらか乱戦気味の様相で試合は進んでいったが、6回までで日体大荏原が安打を放ったのは3回のみだった。この回は、修徳の飯山 大夢投手(3年)が相手の反撃への勢いに呑まれてしまったようでもあった。それでも、その後に修正して飯山は、歯切れよく投げていた。
6回にも修徳は死球の走者を進めて、無死一、三塁から内野ゴロ併殺崩れの間に追加点を挙げた。
7回には、日体大荏原は2死走者なしから1番・ 平塚 真寛外野手(3年)が左中間二塁打すると、失策で二塁走者をかえす。その裏、修徳も齋藤 紘内野手(3年)の二塁打から暴投と長谷 和樹捕手(3年)の適時打で1点を追加。修徳は、積極的に先の塁を狙っていく走塁の姿勢も示していて、これも相手に対してのプレッシャーになっていたようだ。
さらに8回と9回に、お互いに1点ずつを取り合う展開となり、修徳も9回2死から2番手の村山にスイッチした。
修徳の荒井高志監督は、何度か訪れたコールドゲームへの機会を逃したことも含めて、「勝つには勝ちましたが、もっと取れたと思うし、取り切らなくてはいけないと思います。そこで取り切れるかどうかが、本当の意味での‟強さ”ということになるのでしょうが、それがまだ足りないというところです」と、反省していた。ことに、経験値のある選手が多いだけに、チームとしても、ある程度は行けるという感触も得ているようだ。
「甲子園出場を目標としているということは、よく口にはしますけれども、今年のチームに関して言えば、ようやく、本当の意味でその土俵に立てたのではないかというところにはあると思います。そろそろ、甲子園に行っておかないと、忘れられてしまいますからね」と、苦笑いを浮かべた荒井監督も、今年のチームに賭けるところはあるようだ。そのためには、ここというところであと一本をしっかりと出せるチームになっていくことだという。それが、これから先も続くこの大会を通じての課題でもあるという。
日体大荏原は、リードされてもくい下がっていく姿勢は終始示していた。しかし、先発阿部投手をあまりにも早く諦めざるを得なかったのも、本橋監督としては誤算だったのではないだろうか。
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