試合レポート

【春季鹿児島大会】大島が快勝、見えた勝利へのどん欲さ

2024.03.29


<第154回九州高校野球大会鹿児島県予選:大島8-3池田>◇28日◇2回戦◇鴨池市民

大島は初回、相手のエラーで先制。3回は4番・永田 泰雅(3年)の左越え二塁打で2点目を挙げた。

5回は4番・永田の2打席連続適時打で口火を切ると、5番・橋口 青波(3年)の右越え三塁打、8番・田中 誇生(2年)の犠飛、9番・安田 喜之祐(3年)の左越え三塁打で計4点を挙げてリードを広げた。

先発の安田は6回まで1安打で三塁を踏ませず。

このまま大島が押し切るかと思われたが池田は5番・田村 翼(3年)の犠飛で1点を返す。

その裏、大島は暴投で追加点を挙げた。

8回、池田は1番・濱村 航大(3年)の左前適時打と内野ゴロで2点を追加。その裏、大島は6番・富 虎太郎(3年)の左前適時打で1点を挙げた。

終盤、点の取り合いになったが、最後は大島が9回を無失点で切り抜け、5点差で逃げ切った。

約1年8カ月ぶりに県大会で勝利した大島。「次も勝ちたいと気合が入った」と4番・永田 泰雅。勝利をどん欲に求める姿勢を前半で示すことができた。

「4番の自分がどっしり構えて、長打で点をとりたかった」と永田。3回に左越え二塁打で2点目、5回は大量点の口火を切る左前適時打を放った。この後、5番・橋口、9番・安田は左越え三塁打、8番・田中は犠飛と打ってつなぐ大島打線の本領を発揮した。「やれる自信をもって、チーム一丸で点をとる姿勢を出せた」(永田)。

5点差で県大会2勝目を手にしたが、小林誠矢監督は「反省の多い試合だった」と、久々の勝利で歓喜した初戦とは一転して、厳しい表情で振り返った。

「コールドで勝とうと焦りが出たところを相手に付け込まれた」と永田。7、8回は四球やけん制悪送球などのミスも絡み、不用意な失点が続いた。

打線も打つべき球を見逃したり、見逃せと指示した球に手を出すなど、チーム内の意思疎通を徹底できず、畳みかけられなかった。

県大会の勝利から遠ざかっていた分「経験の少なさ」(小林監督)が出てしまったが「それを言い訳にしてすませたくない」思いが強い。勝って反省できるのが何より。負ければ島に帰って反省するしかないが、勝てば鹿児島に残ったまま次の試合で修正し、成長するチャンスがある。そんな試合を1試合でも多く経験して、経験値を上げていくことがこの春の大島のテーマだ。

この記事の執筆者: 政 純一郎

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.08

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.07

【鹿児島】神村学園は昨秋4強の鶴丸と初戦で対戦<NHK旗組み合わせ>

2024.05.07

【山陰】益田東と米子松蔭、鳥取城北が石見智翠館と対戦<春季大会組み合わせ>

2024.05.07

【北海道】函館大有斗、武修館などが初戦を突破<春季全道大会支部予選>

2024.05.07

【熊本】九州学院が文徳を破って22年ぶり3回目の優勝<RKK旗>

2024.05.08

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.06

【2024年夏 全国地方大会シード校一覧】現在27地区が決定!

2024.05.02

春の神奈川準決勝・東海大相模vs.横浜の黄金カード実現! 戦力徹底分析、試合展開大胆予想!

2024.05.02

【茨城】常総学院、鹿島学園、水戸一、つくば秀英が4強入り<春季県大会>

2024.05.02

激戦必至の春季千葉準決勝!関東大会出場をかけた2試合の見所を徹底紹介!

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.21

【兵庫】須磨翔風がコールドで8強入り<春季県大会>