News

「二軍の選手にも輝くチャンスを」東北9大学が参加する「みちのくネクストリーグ」が開催中 発起人の仙台大指揮官が明かす思い

2024.03.29


熱戦を繰り広げる仙台大の選手たち(仙台大硬式野球部提供)

東北9大学のBチーム(2軍)が真剣勝負を繰り広げる「みちのくネクストリーグ」が、宮城県内を中心とした球場や大学グラウンドで開催されている。同リーグは、公式戦を経験できないBチームの選手に出場機会を与えようと、2016年にスタートした。毎年、リーグ戦開幕前の春、夏に開催し、今回で10回目を迎える。

今回は仙台大、東北福祉大、富士大、八戸学院大、青森大、青森中央学院大、東日本国際大、石巻専修大、東北公益文科大の9大学が参加。勝率で順位を決め、最も活躍した選手には最優秀選手賞が与えられる。またコールド試合やタイブレーク制も適用するなど、公式戦に準じた形式で実施している。

発起人は仙台大の森本吉謙監督。200人以上の部員を抱える仙台大をはじめ、大所帯の強豪私立大が増えていく中、ある危機感を覚えたのがきっかけだった。

「公式戦に出場できないBチームの選手が周りから『意識が低い』『気持ちが弱い』などと言われるようになった。真剣勝負の場がないのに、そういう目で見られたり、『日本一を目指せ』と言われたりしても、選手はピンとこないはず」

当時、Bチームの選手がプレーする機会はオープン戦しかなく、リーグ戦の真剣勝負に臨める選手は一握りだった。かといって、ベンチ入りメンバーを増やすわけにもいかない。そんな時、「目標があれば頑張れる。頑張りを表現できる場所をつくりたい」と思い立ち、Bチームだけで編成するリーグの開催を計画。各大学の指導者の賛同も得て、新たな試みが始動した。

「こいつら、こんな顔できるんだ」(森本監督)。勝敗を問わないオープン戦と比べて緊張感が増し、選手たちの目の色も変わった。強豪私立大に進学するポテンシャルを持つ選手たちが、勝利のため、レギュラー奪取のため、必死にプレーする野球のレベルは、Aチームに引けを取らないほど高い。みちのくネクストリーグは起用する選手を見極める絶好の機会にもなり、森本監督はここで活躍した選手をリーグ戦のメンバーに抜擢することもあるという。

森本監督には「東北以外の地区とも協力して、Bチームの全国大会を開きたい」との野望がある。「いずれはBチームだけでなく、Cチーム、Dチームと各カテゴリーの全国大会を開いて、アメリカのマイナーリーグのような仕組みをつくるのが理想。試合の様子を動画配信すれば、遠くにいる親御さんや出身高校の指導者の目にも触れることができる」。200人いれば200人の野球人生がある。そのひとり一人を輝かせるのは、指導者の重要な役目の一つだ。

みちのくネクストリーグは4月上旬まで続く予定で、日程や試合結果は仙台大硬式野球部のホームページで随時更新される。実行委員の一人である仙台大の渡部亮太コーチは「各チーム、いきのいい、ギラギラした選手を送り出している。たくさんの方に観に来てもらいたい」と来場を呼びかけている。

(取材=川浪康太郎)

この記事の執筆者: 川浪 康太郎

関連記事

1 Comment

  1. やきう

    2024-03-29 at 11:15 PM

    本当に応援したい
    強豪私大でチャンスが与えられず燻る
    そんな四年間で終わってほしくない

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.04.18

【神奈川】保土ヶ谷球場では慶應義塾、横浜が登場!東海大相模は桐蔭学園と対戦!<春季県大会4回戦組み合わせ>

2024.04.18

強豪校を次々抑えて一躍プロ注目の存在に! 永見光太郎(東京)の将来性を分析する<高校野球ドットコム注目選手ファイル・ コム注>

2024.04.18

首都二部・明星大に帝京のリードオフマン、東海大菅生技巧派左腕などが入部!注目は184センチ102キロの大型スラッガー!

2024.04.18

【春季埼玉県大会】ニュースタイルに挑戦中の好投手・中村謙吾擁する熊谷商がコールド発進!

2024.04.18

【岡山】センバツ出場の創志学園は2回戦から登場! 2回戦で昨年夏の決勝戦と同じカードが実現の可能性も!<春季県大会地区予選組み合わせ>

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.15

四国IL・愛媛の羽野紀希が157キロを記録! 昨年は指名漏れを味わった右腕が急成長!

2024.04.17

仙台育英に”強気の”完投勝利したサウスポーに強力ライバル現る! 「心の緩みがあった」秋の悔しさでチーム内競争激化!【野球部訪問・東陵編②】

2024.04.15

【春季和歌山大会】日高が桐蔭に7回コールド勝ち!敗れた桐蔭にも期待の2年生右腕が現る

2024.04.16

【群馬】前橋が0封勝利、東農大二はコールド発進<春季大会>

2024.04.09

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.05

早稲田大にU-18日本代表3名が加入! 仙台育英、日大三、山梨学院、早大学院の主力や元プロの子息も!

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.02

【東京】日大三、堀越がコールド発進、駒大高はサヨナラ勝ち<春季都大会>

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード