試合レポート

【春季愛知大会地区予選】思い切ったスイングが功を奏し菊里が日進西に圧勝

2024.03.22


菊里・土屋諒太

【トーナメント表】春季名古屋地区1次予選 結果一覧はこちら

<春季愛知県高校野球名古屋地区1次予選:菊里10-0日進西(5回コールド)>◇21日◇Iブロック敗者復活1回戦◇享栄グラウンド

春季愛知県大会の1次地区予選が20日の春分の日から始まった。5地区がそれぞれ独自の運営で行っていくシステムとなっている。名古屋地区は5校および4校ずつに分かれているが、1度敗れても敗者復活トーナメントがある。4校のIブロックでは、前日に敗れた同士の敗者復活戦が行われた。

力のある強豪私学に、どちらもコールドゲームで打ちのめされたのだが、この試合で立て直しを狙う。

強い風の吹く中での試合だったが、菊里の先発左腕の土屋投手は、テンポのいい投球で、強風でも集中を切らすこともなく5イニングを投げ、打者18人に対して1安打2四球と失策の走者のみで0点に抑えた。しかも、奪った三振は毎回の8つ。まだ2年生で、これからどれだけ成長していくのかは大いに楽しみだ。

土屋投手の好投を後押しする打線も好調で、初回には四死球と失策に乗じて先制すると、2回には3つの四死球と4番・八田の右中間二塁打などで4点を奪う。3回にも、8番・加藤の三塁線を破る三塁打にバント安打、勝濱の右中間二塁打などで、さらに3点。4回にも児玉の左越二塁打などでさらに追加点。そして、5回は先頭の勝濱が右越え三塁打すると、代打・沢渡が右前打を放ち10点差となりコールドゲームとなった。

菊里としてはまさに会心の勝利という内容だった。このチームがスタートした時から監督に就任した初任校で3年目の28歳という若い竹内力哉監督は、「いい内容の試合でした。自分としても公式戦初勝利となりました」と素直に勝利を喜んでいた。土屋投手に関しては、「三振の取れる投手なので、勢いに乗っていってくれました。選手たちは、言ったことを自分たちの言葉で理解して、時に反論してくることもあるのですけれども、いい形で話し合いながらやれていると思います」と、年齢が近い分だけ、選手と指揮官の間も距離が近く、それがいい方向に作用しているようだ。いい雰囲気の戦いだったと思えた。

日進西は、初回に連続三振を喫してしまい、それが尾を引いたのか、結局、最後まで自分たちのリズムに乗れないままゲームセットを迎えてしまった。

【トーナメント表】春季名古屋地区1次予選 結果一覧はこちら

<関連記事>
◆中京大中京の193センチの剛腕、プロ注目投手擁する豊橋中央などセンバツ未出場の愛知の逸材たち【注目選手一覧】
◆春季愛知大会 5つの地区予選を占う 全国屈指の激戦県、複雑な予選システムにも注目!
◆【高校野球勢力地図・愛知編】躍進著しい豊川、豊橋中央の「東三河勢」vs.私学四強の「名古屋勢」!
◆【トーナメント表】春季西三河地区1次予選 結果一覧
◆【トーナメント表】春季尾張地区予選 結果一覧

この記事の執筆者: 手束 仁

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.07.24

享栄、愛工大名電を破った名古屋たちばなの快進撃は準々決勝で終わる...名門・中京大中京に屈する

2024.07.25

【ポニー】春夏連覇を阻止して初優勝!筑後リバーズが夏の日本一に輝く

2024.07.25

まさかの7回コールドで敗戦...滋賀大会6連覇を目指した近江が準決勝で涙【2024夏の甲子園】

2024.07.24

2連覇ならず…浦和学院、頼みの投手陣が崩れ、春日部共栄に逆転負け

2024.07.24

帝京単打攻勢で淑徳を圧倒!伏線になったのは「春の本塁打量産」【24年夏・東東京大会】

2024.07.24

享栄、愛工大名電を破った名古屋たちばなの快進撃は準々決勝で終わる...名門・中京大中京に屈する

2024.07.20

伊集院の好左腕・新藤、終盤力尽き、鹿児島実に惜敗【24年夏・鹿児島大会】

2024.07.20

枕崎が1時間半遅れの試合でも集中力を発揮!堅守を発揮し、2年連続の8強!【24年夏・鹿児島大会】

2024.07.21

【中国地区ベスト8以上進出校 7・20】米子松蔭が4強、岡山、島根、山口では続々と8強に名乗り、岡山の創志学園は敗退【2024夏の甲子園】

2024.07.20

【夏の逸材123人成績速報】198センチ左腕、世代屈指のスラッガー、大分の県立に現れた150キロ右腕などドラフト候補が大活躍!北海道NO.1左腕がプロ志望を表明

2024.07.08

令和の高校野球の象徴?!SJBで都立江戸川は東東京大会の上位進出を狙う

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.27

高知・土佐高校に大型サイド右腕現る! 186cm酒井晶央が35年ぶりに名門を聖地へ導く!

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」