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超高校級スラッガーと騒がれるもプロ3年目で戦力外…西川 僚祐が語る育成契約を蹴って新球団を選んだ理由「環境を変えたかった」

2024.03.22


西川 僚佑

一軍に先駆けて開幕したNPBのウエスタン・リーグ。新球団『くふうハヤテベンチャーズ静岡』の6番打者として、記念すべき開幕スタメンに名を連ねたのが、西川 僚祐外野手(21歳・東海大相模)だ。昨年まで千葉ロッテに在籍していた右の強打者だ。

東海大相模時代、西川は高校通算55本塁打を放った“超高校級のスラッガー”として注目され、2020年のドラフトでロッテから5位指名を受ける。しかし、わずか3年で戦力外通告を受けてしまう。
育成選手の契約でロッテに残る道もありながらも、あえて二軍戦にしか出られない新球団の入団を決意したのか。西川の覚悟を聞いた。

中学時代に全国優勝を経験 高卒プロと甲子園出場を果たすために東海大相模へ

中学時代からエリート街道を歩んできた。
千葉県出身の西川は、名門・佐倉シニアに所属し、DeNA・度会 隆輝外野手(横浜)とともにクリーンアップを打ち、ジャイアンツカップ優勝を経験。東京ドームで行われた決勝戦でホームランを打つなど主砲に相応しい活躍を見せた。
「個々の選手の能力も高く、勝って当たり前のチームにいたので、全国大会に勝つために、どうするのかということを常に考えてきたチームでした。その中で野球の楽しさを感じられました」

多数の強豪校からスカウトされる中、西川は神奈川の名門・東海大相模に進むことを決めた。
「度会が横浜(高校)にいくということで、自分も県外でプレーしたくて。その中でもレベルが高い神奈川でやりたいと思っていました。高校で活躍して、プロに行きたい目標がありましたので、甲子園をしっかりと狙える東海大相模を選びました」

当時の東海大相模森下 翔太外野手(阪神)を中心に、2018年センバツベスト4まで勝ち進んでいた。
東海大相模に決まったあと、中学3年秋に、関東大会を見に行った時にレベルが高くて、ついていけるかなと心配になったんですけど……。入学後は『自分のことを精一杯やれれば勝負できる』という気持ちを忘れずに練習を続けました」

1年秋からスタメン起用されるようになり、順調に経験を積んでいく。東海大相模といえば、アグレッシブベースボールがスローガン。それは練習の時から感じられた。
「打撃、走塁、守備でも常に攻める姿勢。自分たちが攻めることができなかったら、自分たちが相手に攻められる。絶対、気持ちで負けない野球をやるのが東海大相模です。個々の意識の高さ、アウトに対する意識の高さ、練習の激しさというのは佐倉シニアの時と比べるともう1段階レベルアップしたものだったと思います」

東海大相模時代の西川僚佑

この3年間は野球選手としての下地を作れたと誇る。
「バントの練習もしっかりとやってきましたし、走塁の練習もかなりしっかりやるので、次の塁ではなく、次の次の次の塁を狙う練習だったり。今でも捕手が弾いたら次の塁を狙うスタートする積極的な野球観を身につけることができました」
高校時代から西川は全力疾走や、守備でもカバーリング、正確な送球を心がける選手だった。高校2年夏には夏の甲子園を決め、自身にとって初の甲子園出場となった。

次のページ:ドラフト指名も「不安の方が大きかった」

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この記事の執筆者: 河嶋 宗一

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