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【高校野球ベストシーン’23・高知編】四国でも波乱起こしたろうか!高知中央が明徳義塾をタイブレークで破った夏準決勝

2023.12.23


初優勝・春夏通じて初甲子園を決めた高知中央

2023年もあとわずか。ことしも高校球界ではさまざまな印象的な出来事があった。各都道府県ごとにベストシーンを思い出してみよう。

【選手権高知県大会準決勝・高知中央vs.明徳義塾】
目の前の壁が高ければ高いほど、乗り越えられた時の喜びは増大する。今夏の高知大会準決勝で、「王者」明徳義塾を下した高知中央ナインの喜びは、それを象徴していた。延長11回タイブレークの末に、2対1で勝利。初の決勝進出を手にしたのだった。

9回まで0対0と互角の戦いを演じた。先発の左腕、藤田 一秀投手(3年)がキレのいい直球と変化球を内外角に投げ分け、明徳打線につけいるスキを与えない。特に右打者の内角への直球には伸びが感じられ、打者が詰まる場面も見られた。試合前はコールド負けも覚悟していたというベンチの予想を大きく覆す好投で、ナインの士気も高まった。外野手の好プレーなど、バックも藤田を盛り立てた。

延長10回は互いに無得点。11回表に高知中央が、1死満塁から押し出し四球と、奥田 誠絆内野手(3年)の中前適時打で2点を奪う。8回からリリーフしていた右サイドの高橋 秀斗投手(3年)が、その裏の明徳義塾の攻撃を1点に抑えて逃げ切った。

宿敵の明徳義塾にようやく土をつけた。22年夏準決勝も3対5で敗れた。新チームになった22年秋は準決勝で1対8、23年春も準決勝で3対7で敗れていた。高知中央明徳義塾にいつも阻まれていたが、今年の夏準決勝で見事にリベンジに成功。逆転勝ちした2019年秋準決勝以来となる明徳義塾からの勝利を手にした。

高知中央は決勝で高知を4対3で破って、春夏通じて初の甲子園出場を果たした。大きな壁を乗り越えた先には、大きなご褒美が待っていた。

23年は、春も夏も明徳義塾が甲子園に出場できなかった。2009年以来、14年ぶりのことだった。

<全国高校野球選手権高知大会:高知中央2-1明徳義塾(延長11回タイブレーク)>◇2023年7月23日◇準決勝◇県立春野

高知中央スタメン
(遊)鳴川 北斗(3年)
(捕)越智 大地(3年)
(右)西岡 悠慎(3年)
(一)堅田 紘可(3年)※横浜商科大進学予定
(三)奥田 誠絆(3年)
(中)謝 喬恩(2年)
(投)藤田 一秀(3年)
(二)辻 昂希(3年)
(左)副島 宏公(3年)

明徳義塾スタメン
(右)江口 真朋(3年)
(二)山畑 真南斗(2年)
(捕)寺地 隆成(3年)※ロッテ5位指名
(一)竹下 徠空(2年)
(三)岩見 柊(3年)
(遊)三岡 飛龍(3年)
(中)倉内 凱大(3年)
(左)常盤 大陽(3年)
(投)小林 和生(3年)※拓殖大進学予定

この記事の執筆者: 浦田 由紀夫

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