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髙橋徹平 通算41本塁打「関東一のおかわり君」の強靭すぎる太もも<2024のヒーロー候補たち②>

2023.12.05


その姿はおよそ高校生とは思えない。明治神宮大会に出場した関東一(東京)の4番・髙橋 徹平内野手(2年)が打席に入ると、その立派な体つきに目を奪われた。どっしり構えて腰を下ろす。その下半身を支える太もものサイズも高校離れしている。今秋の東京大会の2発を含め高校通算41本塁打という数字にも納得させられる。

明治神宮大会では自慢の本塁打こそ出なかったが、プロのスカウトも注目しているなか、随所に素材の高さを見せた。3試合で11打数5安打の打率.455。2本の二塁打を放ち4打点を稼いだ。作新学院(関東)戦で見せた左翼線への二塁打は打球速度が強烈で、あっという間にゴロでフェンスに到達した。真ん中低めのやや甘い変化球だったが、しっかり腰を落として振り抜いていた。

高橋の良さはここにある。重心をしっかり落としてスイングできている。高校生離れした太ももで上半身を支え、多少大きなスイングでも軸がぶれていない。打球に速度が生まれるのも、分かる気がする。

まだ粗削りな面があり、課題もある。外の逃げるスライダーなどの変化球で空振りするシーンが多かった。パワーがあるため引っ張る気持ちが強くなる傾向にあるのが、弱点となっている。内角球への対応も上手いとはいえない。秋季東京都大会の東海大菅生戦で右翼フェンス直撃の三塁打を放っているが、この時はコンパクトなスイングで外角直球に対して右方向を意識したような打撃だった。フルスイングしなくても十分に飛距離を稼げる部分を見ると、右打ちをもっと意識するようになれば、打率も本塁打数も伸びるのではないかと思わせる。

関東一には捕手として入学してきたという。当時の体重は110キロ。チームメートからは「ぶーちゃん」と呼ばれていたというが、減量指令を受けて、現在の90キロまで20キロの「ダイエット」に成功した。体のキレも生まれて三塁手のポジションも獲得した。朝、昼どんぶり飯2杯ずつ、夜は3杯をたいらげる高橋は「おかわり君」こと、西武の中村 剛也内野手(大阪桐蔭出身)を目標にしているという。

来年春のセンバツには出場が有力な関東一。この冬でフィジカルをさらに強くした高橋が甲子園でアーチを掲げるところを、ぜひとも見てみたい。

関東一髙橋 徹平内野手
【経歴】
180センチ、90キロ
東京・福島中、西多摩ボーイズ出身。
【寸評】
高校生離れした体格から、パワーあふれるスイングで高校通算41本塁打を誇る。
【実績】
1年秋 東京都大会に5、6番・一塁手として出場。
2年春 東京都大会に6、4番・一塁手として出場。駿台学園帝京戦で本塁打をマーク。
2年夏 東東京大会に4番・一塁手として出場。
2年秋 東京都大会で主に3番・三塁手として出場。6試合で打率.250も2本塁打をマークした。明治神宮大会では全3試合で安打をマークして、打率.455を残した。

この記事の執筆者: 鎌田 光津希

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