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須江監督(仙台育英)が愛知の若手指導者へ講演!社会人代表の佐竹投手(トヨタ自動車)も享栄投手陣をレクチャー!【高校野球指導者58年会主催指導者講習会】

2023.12.18


講演する須江監督(仙台育英)

昭和58年(1983年)生まれの指導者たちによる『高校野球指導者58年会主催指導者講習会』が17日、愛知県享栄高校の瀬戸グラウンドで開催された。

この世代は、プロ野球では、楽天の今江 敏晃新監督(PL学園)、高校球界では仙台育英の須江航監督(仙台育英)、作新学院の小針 崇宏監督(作新学院)、京都国際の小牧 憲継監督(京都成章)、彩星工科の平田 徹監督(横浜)と新進気鋭の指導者が多い世代である。

講習会は愛知を中心とした東海地区の若手指導者向けに行われ、約50人が参加した。

青山コーチ(王子)

以下の83年世代の指導者、現役投手が特別講師として演壇に立った。

後界 昭一氏(神港学園―立命館大学―パナソニック―ベースボールワン・ベースボールアナライザー)
青山 祐也氏(智辯和歌山―東北福祉大学―王子コーチ)
佐竹 功年氏(土庄―早稲田大学―トヨタ自動車投手)
佐伯 尚治氏(九産大九州―九州産業大学―西濃運輸監督)
大野 正義氏(大成-愛知学院大-西濃運輸ヘッドコーチ)

佐竹功年投手(トヨタ自動車)

まずは40歳にして社会人代表に選ばれ、最速154キロのストレートを投げ込む佐竹投手と、西濃運輸・佐伯監督による投手講座が行われた。佐竹投手は「まずはストレートが大事で、しっかりと投げられること。そして変化球もストレートと同じように振ること。曲げようと思った時、打者からすればわかりやすくなる。僕自身、曲げようという意識が強すぎて、打たれた経験があった」と直球の重要性、変化球を投げるポイントも解説。さらに佐竹投手が取り組んでいるバランスボールを使った体幹トレーニングも披露。享栄の選手たちが試すと、体が大きくぶれてしまったが、佐竹投手が実演するときれいに姿勢が保たれる。一流投手の体の強さが垣間見えた。

佐伯監督(西濃運輸)

佐伯監督もメディシンボールを使ったトレーニングを解説。林 優樹投手(近江)の例を持ち出し、「彼は120キロ後半だったのが、こうしたトレーニングを地道に取り組んで、20キロ近く速くなった」と継続の重要性を説いた。

また、佐竹投手は享栄の投手陣の投球練習を見ながら、アドバイスを行った。142キロ右腕・杉浦 仙太郎投手(2年)は「佐竹投手から指摘された下半身の動き、体の使い方の課題は自分でもわかっていたことなのですが、なかなか解決法が浮かびませんでした。今回のアドバイスを活かして、レベルアップしていきたいです」と成果を語った。

守備では現役時代、内野手として活躍した大野コーチ、青山コーチ、後界コーチがそれぞれの視点で実演もしながら、捕球の基本、応用としてゲッツーの決まり事もレクチャーしていた。享栄の杉本 純矢主将(2年)は「僕は今、捕手をやっているのですが、1年生のときは内野手でした。あのときは自分の感覚だけで守っていたのですが、こんなにも体の使い方を意識するポイントがあるんだなと感じました」と新たな発見があった様子。享栄の選手たちはイベント後、守備練習を行っていたが、講師たちから教わった動きを意識しながら打球処理をしていた。

実演する大野コーチ

最後は須江監督の講演。なんと今回が300回目の講演だという。
本来はチームマネジメントをテーマにしたものだったが、
「皆様が聞きたいと思ったことを聞いたほうがタメになります。かつて私もやってきたことでした」と質疑応答の形に変更。指導者たちは疑問をぶつけ、須江監督もそれに誠心誠意応える。質疑応答だけで予定の1時間を終えた。須江監督は「私の若い時よりもバイタリティがある方々ばかりでした。講演以外にも質問してくださる方がいましたが、私の若い時にはできなかった行動でした」と感心していた。

今回の指導者講習会の実行委員長でもある立命館宇治の里井 祥吾監督(鳥羽)は「この世代では初めてのイベントでしたが、場所を提供いただいた享栄の大藤先生(監督)には感謝ですし、また愛知の指導者の方にこんなにも集まっていただいてよかったです」と無事にイベントを終えたことに安堵していた。

後界コーチ(ベースボールワン)

この記事の執筆者: 河嶋 宗一

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