【大学野球・仙台六大学】1回戦 仙台大 vs 東北大

仙台大が3発14得点で大勝、1番・菅原礼央が打線の起爆剤に

＜仙台六大学野球秋季リーグ：仙台大14－6東北大（7回コールド）＞◇2日◇1回戦◇東北福祉大

仙台大が3本塁打を含む11安打14得点で大勝した。辻本 倫太郎内野手（4年＝北海）、坂口 雅哉捕手（4年＝八王子学園八王子）、平野 裕亮外野手（3年＝山村学園）にそれぞれ今秋第1号本塁打が飛び出す大味な展開。投手陣が6回に4点差まで詰め寄られるも、打ち勝った。

仙台大は、今春不動の1番で首位打者と盗塁王を獲得した川島 優外野手（4年＝山村学園）をケガで欠いている。森本吉謙監督が「（スタメンに）唯一のかたちはない。毎回のベストを探りながら決めている」と話すように開幕からスタメンは固定されておらず、この日は1番に菅原 礼央内野手（4年＝旭川大高）、2番に平野、4番に小田倉 啓介内野手（3年＝霞ヶ浦）が入る目新しい打順を組んだ。

打線を活気づけたのが、1番の菅原。第1打席、10球粘って四球で出塁すると、3番・辻本の先制2点本塁打を呼び込んだ。その後も左前打、四球、敵失、四球で全打席出塁し、何度も得点に絡む活躍。指揮官に「（菅原は）緊張しいなので不安だったけど、ピシャリとハマった」と言わしめた。

リーグ戦で1番に座るのは昨春の東北福祉大3回戦以来、2度目。「（川島）優は初回から出て盗塁してくれるので、無死二塁からスタートできる。優の存在が大きかったので、1番を打つのは緊張しました」。その緊張を振り払ってくれたのが、主将の辻本だった。菅原は「球場に向かうバスの中で倫太郎に『一番良いバッターが1番を打つんだ』といじられて、緊張がほぐれました」と笑う。第1打席から「どうにでもなれ」と吹っ切れて打席に入ることができ、見事1番の役割をやってのけた。

菅原にとっては今秋が大学ラストシーズン。「日にちが経つにつれてみんなと野球をやるのが楽しくなってきている。またみんなで優勝して、神宮に行きたい」と胸を張った。

投手陣は6失点を喫したものの、今秋初先発の南 勝樹投手（3年＝白鴎大足利）は4回2安打無四球無失点と安定感抜群の投球を披露。ピンチで登板したジャクソン 海投手（4年＝エピングボーイズ）、最終回を締めた篠塚 太稀投手（3年＝千葉黎明）も好救援を見せた。

東北大は5回無死二塁から7番・植木 祐樹外野手（3年＝長野吉田）が本塁打を放ち、5回でのコールド成立を阻止。6回は3連打を含む5安打で5得点を奪ったが、投手陣が踏ん張れなかった。3日の2回戦はロースコアの展開に持ち込み、雪辱を果たしたい。

（取材＝川浪康太郎）