試合レポート

【鹿児島】1回戦 れいめい vs 大島

2023.08.24


エース谷内が12奪三振で完封・れいめい

れいめいは3回表、無死一塁から3番・藤本 悠人(2年)の右中間二塁打で先制。5番・谷内 秀乃介(2年)の中越え二塁打で2点目、7番・郡田 暉心(2年)の左前適時打で3点目を挙げた。

4回以降も毎回走者を出して得点機を作るが、追加点を奪えなかった。

エース谷内はストライク先行の投球が光った。右打者の外角を中心とした出し入れで大島打線に的を絞らせず、被安打5、12奪三振で完封した。

大島れいめいに完封負けで無念の初戦敗退。要彌 真登主将(2年)は「3回の3失点を引きずってしまった。エース安田がその後を抑えてくれたのに、打線が援護できなかった」と悔しがった。

被安打14、毎回走者を出したが失点は3回の3点のみ。エース安田 喜之祐(2年)は打たれながらも、要所では浮き上がるボールを駆使して飛球で打ち取る投球で、追加点を与えなかった。7回には一死二塁から中前打を浴びたが、中堅手・永田 泰雅(2年)が好返球で本塁タッチアウト。投手を含めた守備の出来は及第点といえるだろう。

大きな反省点は攻撃で「チームの約束事を徹底できなかった」(小林誠矢監督)こと。ベルトより高いボールを捨て、早いカウントのストライクを狙うのが徹底事項だったが、相手エースの勢いのあるボールで先に追い込まれ、自分たちの間合いで打撃をさせてもらえなかった。7回表の好守の後の攻撃、一死二三塁と唯一畳み掛ける場面を作ったが、代打攻勢も実らなかった。

「今は耐え忍ぶとき」と小林監督は苦しい胸の内を明かす。昨春のセンバツ出場、夏準優勝と輝かしい実績を残した後の現3年生は、県大会で一度も勝てなかった。主力の現2年生は勝ち進んだ姿と、1つ勝つ難しさの両方を味わっている。自分たちの代のスタートとなる秋も勝つ難しさを思い知らされた。

「これで終わりではない。この経験をいかにして次につなげていくか」を小林監督はカギに挙げる。勝つことは容易でないが、だからこそ挑戦のしがいがある。要主将は「今がどん底だからあとは上がっていくだけ。苦しいことにも立ち向かっていくのみ」と闘志をかきたてていた。

取材=政純一郎

この記事の執筆者: 田中 裕毅

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