お風呂タイムはセルフケアタイム
リラックスタイムと同時に手指・足指のケア等も行おう
皆さんはお風呂タイムをどのように過ごしていますか。練習や試合後に入るお風呂は汗や汚れを落とすだけではなく、リラックス効果もあって気持ちも落ち着くのではないかと思います。それとともに意識してほしいのが、セルフケアタイムでもあるということ。筋肉の緊張をほぐしたり、体全体の血流をよくしたりして、体の中にある疲労物質を分解・代謝させることにもつながります。ここではバスタブにつかりながら手軽にできるエクササイズをご紹介しましょう。
●ふくらはぎを軽くほぐす
ふくらはぎの筋肉は伸び縮みを繰り返すことで、体の末端から心臓へと血液を押し戻す「筋肉ポンプ」の役割があります。練習をした後の体は全体的に筋肉が張っていることが多いと思いますが、特にふくらはぎの筋肉ポンプをサポートする形で軽くほぐすようにすると、体内にある疲労物質も血流にのって心臓へと戻り、そこから分解・代謝を経て体外へと排出されます。気持ちいい程度の力具合でふくらはぎを軽くほぐしておくと、翌日以降の足のだるさなどが軽くなることが期待できます。
●足指・手指を動かす
足指をグッと握って、大きく開くグーパー運動は陸上でもぜひ実践してほしいエクササイズの一つですが、バスタブにつかっていると浮力が働くため、より手軽に取り組むことができます。指を一本一本独立させることがむずかしいときは、手で多少サポートしながら動かすようにすると良いでしょう。最初は指先や足の甲部分の筋肉などに力が入りにくかったり、異様に緊張してしまったりすることもありますが、慣れてくると動きがスムーズになり、地面をしっかりととらえられるようになります。足指と同様に、手首や指も一本ずつ動かしながらストレッチをしてみましょう。指は関節を1つずつ丁寧におさえながら行うようにすると、指の動きが良くなります。もちろん陸上でも行うことができるものですが、お風呂の時間を利用してリラックスしながら行うことを習慣にしてみましょう。
●正座で足首を柔らかくする
足首の硬さに悩んでいる選手はぜひバスタブ内で正座をしてみてください。これは陸上とは違って浮力がかかるため、正座をしても足首への負担は軽減されます。正座をすることによって足の甲部分や脛(すね)の前側にある筋肉が伸ばされて、足関節周辺部のストレッチ効果が見込めます。一日だけではなかなか実感しにくいものですが、お風呂に入るという毎日の習慣とあわせて行うようにすると、次第に足首の硬さ改善にもつながりますのでコツコツ取り組んでみてくださいね。
文:西村 典子
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