News

平成最初と最後に優勝、初出場初優勝で始まった伝統校が新たな勲章、過去のセンバツ・東邦

2023.02.10

平成最初と最後に優勝、初出場初優勝で始まった伝統校が新たな勲章、過去のセンバツ・東邦 | 高校野球ドットコム
石川 昂弥

 第95回記念大会となる23年センバツの出場校が決定した。コロナ禍以前のように、全校による開会式が行われるなど、大会は熱気を帯びることが予想され、甲子園の舞台での球児たちの全力プレーが期待される。出場を決めた各校の過去のセンバツの記憶をたどってみる。

 昨年の秋季東海大会で4年ぶり12回目の優勝を飾った東邦(愛知)は、4年ぶり31度目のセンバツ出場を決めた。過去の主なセンバツ成績は以下の通り。

★1934年
2回戦:〇3対0 京都一商(現・西京=京都)
準々決勝:〇6対3 明石中(現・明石=兵庫)
準決勝:〇5対2 海南中(現・海南=和歌山)
決勝:〇2対1 浪華商(現・大体大浪商=大阪)
※延長10回サヨナラ

 東邦商時代、センバツ初出場となった1934年に初優勝を成し遂げた。決勝では0対0で突入した10回表に1点を勝ち越されたが、その裏に2点を奪う逆転サヨナラ劇だった。センバツ第1回大会が開催された山本球場がある名古屋市に優勝旗が初めてもたらされ、市民は歓喜に沸いたという。その後、1939年、1941年にもセンバツで優勝を遂げている。

★1989年
1回戦:〇6対0 別府羽室台(大分)
2回戦:〇3対0 報徳学園(兵庫)
準々決勝:〇3対2 近大附(大阪)
※延長10回サヨナラ
準決勝:〇4対2 京都西(現・京都外大西=京都)
決勝:〇3対2 上宮(大阪)
※延長10回サヨナラ

 前年、準優勝に導いた左腕エース、山田喜久夫投手を中心とした守りのチームがリベンジの優勝を遂げた。決勝戦は相手の送球ミスでサヨナラ勝ちするミラクル劇だったことは有名だ。歓喜に沸く東邦ナインの横で、元巨人の元木大介内野手ら上宮ナインがうずくまっているシーンは記憶に残る。

★2019年
1回戦:〇3対1 富岡西(徳島)
2回戦:〇12対2 広島広陵(広島)
準々決勝:〇7対2 筑陽学園(福岡)
準決勝:〇4対2 明石商(兵庫)
決勝:〇6対0 習志野(千葉)

 平成元年だった1989年以来、30年ぶりの優勝だった。投打の柱、石川 昂弥投手(中日)を中心に相手を打力で圧倒するチームが伝統校復活の優勝をもたらした。この年は平成の最後の大会となっていたため、平成の最初と最後に東邦が優勝するドラマチックな結末となった。今センバツ、令和の新時代でも新たな伝統を刻むことができるか。

(記事=浦田 由紀夫

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.14

【福岡】九州国際大付は小倉商、東海大福岡は小倉南、春日は大川樟風、福岡大大濠は輝翔館と対戦【2024夏の甲子園】

2024.06.14

15日に夏の甲子園抽選会!超激戦区・愛知が誇る逸材を一挙紹介!素材の宝庫・愛工大名電、中京大中京の149キロ右腕…そしてモイセエフはどこまで成長したのか?今年も全国クラスの逸材が点在!【注目選手リスト】

2024.06.14

慶應&大阪桐蔭が四国の5チームに伝えた「全国で勝つための方法」とは!? 香川・徳島招待試合がもたらした財産

2024.06.14

【群馬】甲子園春夏連覇に挑む健大高崎は勢多農林と藤岡北の勝者と対戦、同ブロックに桐生第一【2024夏の甲子園】

2024.06.14

【北海道】名寄支部では、稚内大谷が名寄と対戦【2024夏の甲子園】

2024.06.14

【福岡】九州国際大付は小倉商、東海大福岡は小倉南、春日は大川樟風、福岡大大濠は輝翔館と対戦【2024夏の甲子園】

2024.06.11

センバツ出場・東北のレギュラー左翼手がプロボクサー挑戦へ! エースはENEOS、主力は國學院大、国士舘大などへ進学【卒業生進路】

2024.06.14

15日に夏の甲子園抽選会!超激戦区・愛知が誇る逸材を一挙紹介!素材の宝庫・愛工大名電、中京大中京の149キロ右腕…そしてモイセエフはどこまで成長したのか?今年も全国クラスの逸材が点在!【注目選手リスト】

2024.06.10

【沖縄】11日に抽選会!春の覇者・エナジック、ノーシードの沖縄尚学の対戦相手に注目<夏の甲子園県大会組み合わせ>

2024.06.11

【北海道】十勝支部は12日に抽選会!帯広大谷、白樺学園の初戦の相手に注目<夏の甲子園予選組み合わせ>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.05.21

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在33地区が決定、岩手では花巻東、秋田では横手清陵などがシードを獲得〈5月20日〉

2024.05.19

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在30地区が決定、青森では青森山田、八戸学院光星がシード獲得

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.05.20

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在31地区が決定、宮城では古川学園、仙台南、岩手では盛岡大附、秋田では秋田商などがシードを獲得