日本ハムの最年長・宮西にとって今年は正念場のシーズン
宮西投手
プロ野球の春季キャンプが2月1日から始まろうとしている。新人たちは各球団で合同自主トレを行い、プロの水に慣れようとしている一方で、ベテラン選手たちはそれぞれのペースでトレーニングを行っていることだろう。
さて、このオフも多くの選手が引退したが、各球団のベテラン選手事情はどのようになっているのだろうか。各球団の年長者3人を振り返ってみたい。(※年齢は2023年の満年齢)
新庄剛志監督が「優勝しか目指さない」と公言している日本ハムは、昨シーズン限りで金子 千尋投手(長野商出身)が現役を引退した。そのため今シーズンの最年長選手は38歳となる宮西 尚生投手(市立尼崎出身)となった。
宮西はプロ1年目の2008年から2021年まで14年連続で50試合以上に登板していたが、昨シーズンは24試合の登板にとどまり連続記録が途切れた。また20.2回を投げ防御率5.66と数字的にも自己ワースト。苦しんだ1年だった。今シーズンは再び中継ぎの一角に食い込むためにも正念場のシーズンと言えそうだ。節目の400ホールドまであと20ホールドに迫っており、この数字がひとつの目標となる。
宮西に続くのが今年で35歳を迎える木村 文紀外野手(埼玉栄出身)だ。2021年シーズン途中に西武からトレードで加入した木村は、昨シーズン38試合の出場で打率.179(95打数17安打)、2本塁打、9打点と結果を残すことができなかった。外野3ポジションを守れる強みを生かし、出場機会を勝ち取ることが今シーズンの目標となる。
このオフシーズンにフリーエージェント権を行使し、オリックスから加入した伏見 寅威捕手(東海大四出身)が今年33歳となり、チーム3番目の年長者になる。
オリックスでプレーした昨シーズンは76試合の出場で打率.229(205打数47安打)3本塁打、21打点の成績だった。捕手併用制だったが主に宮城 大弥投手(興南出身)の先発試合でスタメンマスクをかぶり、チームトップの66試合でスタメン起用されていた。日本ハムでも宇佐見 真吾捕手(市立柏出身)、アリエル・マルティネス捕手(キューバ)らと併用される可能性が高そうだ。そのなかで、どれだけ出番を勝ち取ることができるか。
日本ハムは若い選手が多い。そのなかで数少ないベテラン選手たちが、どのようにチーム内で融合していくかは、順位を上げるためにも重要な要素となる。
<2023年日本ハム年長者上位3人>
※外国人選手除く
※2023年の満年齢
宮西 尚生(投手/38歳)
木村 文紀(外野手/35歳)
伏見 寅威(捕手/33歳)
(記事=勝田 聡)