セ・リーグのホールドポイント争いは、昨年0の2投手がトップ並走
42HPを記録する伊勢大夢 ※写真は明治大時代
ペナントレースも残りあと僅かになってきた。セ・リーグ優勝はヤクルトに決まり、クライマックス・シリーズ出場権を賭けた戦いは熾烈を極めている。と、同時に個人タイトル争いも佳境に入ってきた。
投手部門では阪神・青柳晃洋投手(川崎工科出身)とオリックス・山本由伸投手(都城高出身)が複数のタイトルを獲得しそうな気配ではあるが、まだまだ予断は許さない。新顔が獲得しそうなタイトルももちろんある。
さて、昨シーズンのタイトルホルダー並びにトップ5人は今シーズンも同じようにタイトルを争っているのだろうか。タイトルごとに今シーズンと昨シーズンの顔ぶれを比較してみたい。
セ・リーグのホールドポイント(HP)ランキングのトップは阪神・湯浅京己投手(聖光学院出身)と、中日のロドリゲス投手の43HPが並び、DeNA・伊勢大夢投手(九州学院出身)の42HPと続いている。いずれも昨シーズンはHPのランキング上位に入っていないどころか、湯浅とロドリゲスはHPが0だった。
湯浅は今シーズンが1軍デビュー2年目で昨シーズンの登板はわずか3試合、ロドリゲスは今シーズンから中継ぎに転向したことが要因だ。
それでは昨シーズンのHPランキング上位だった投手たちは、今シーズンどのような成績を残しているのだろうか。
昨シーズンのタイトルホルダー、ヤクルト・清水昇投手(帝京出身)は、今シーズン打球直撃のアクシデント及び新型コロナウイルスの陽性判定を受けたことで離脱した期間があったが、それでも46試合の登板で30HPをマークしている。
昨シーズンは2位だった阪神・岩崎優投手(清水東出身)は今シーズン開幕直後からクローザーへと役割が変更になった。そのためHPは44から11へと大きく減少している。
同3位の又吉克樹投手(西原高出身)は、昨年の中日時代が36HP、ソフトバンク移籍の今年は17HP。又吉と3位タイだったDeNA・エスコバー投手は38HPで現在4位。昨シーズンと変わらぬ働きを見せている。
同5位だったヤクルト・今野龍太投手(岩出山高出身)は今シーズンも中継ぎとして起用されているが49試合で17HP。昨シーズンの35HPから半減している。開幕直前に新型コロナウイルス陽性判定を受けたことで出遅れたこともあるが、6月以降に調子を落とし”7回の男”から外れたことも大きく影響している。
HPランキングはエスコバーをのぞいて大きく顔ぶれが変わった。はたして誰がタイトルを獲得するのだろうか。
<2022セ・リーグ HP上位ランキング>
43HP 湯浅京己(阪神)
43HP ロドリゲス(中日)
42HP 伊勢大夢(DeNA)
38HP エスコバー(DeNA)
33HP 清水達也(中日)
<2021セ・リーグ HPランキング>
53HP 清水昇(ヤクルト)
44HP 岩崎優(阪神)
36HP 又吉克樹(中日)
36HP エスコバー(DeNA)
35HP 今野龍太(ヤクルト)
※数字は2022年9月27日終了時点
(文=勝田 聡)