村上と大島は昨年から大幅アップ、セ・リーグ打率順位
村上 宗隆内野手(九州学院出身)
9月も半ばに入り、ペナントレースも残りあと僅かになってきた。優勝、そしてクライマックス・シリーズ出場権を賭けた戦いは熾烈を極めている。と、同時にヤクルト・村上 宗隆内野手(九州学院出身)の三冠王など個人タイトル争いも佳境に入ってきた。
さて、昨シーズンのタイトルホルダー並びにトップ5人は今シーズンも同じようにタイトルを争っているのだろうか。タイトルごとに今シーズンと昨シーズンの顔ぶれを比較してみたい。
セ・リーグの首位打者争いは村上が1歩抜け出している。現在打率.335で2位の中日・大島 洋平外野手(享栄出身)が打率.317。村上は四球も多いため、残り14試合で打率が大きく下がることはなさそうだ。一方の大島は、離脱期間があったため打席数が少なく変動が大きい。固め打ちが続けば、大きく打率を上げることも可能だが逆に下る可能性もある。
現時点でのランキング上位2人、村上も大島も昨シーズンの打率ランキングでは5位以内に入っていない。村上は打率.278で14位、大島も打率.292で9位だった。
昨シーズンの首位打者は打率.317で鈴木 誠也外野手(二松学舎大附出身)だった。鈴木は今シーズンからMLBのカブスへと移籍している。リーグが違うため比較はできないが、打率.263と数字自体は落ちている。
また昨シーズンの2位(打率.315)である広島・坂倉 将吾捕手(日大三出身)は、現在打率.285で9位。同3位(打率.314)だったDeNA・牧 秀悟内野手(松本第一出身)は打率.287で7位。同4位(打率.313)の阪神・近本 光司外野手(社出身)は打率.302で4位。同5位(打率.310)だったDeNA・桑原 将志外野手(福知山成美出身)は打率.266で18位。
全員が打率を下げ、同順位の近本以外はランキングの順位自体も下がっている。ただ5分近く下がっている桑原を除くと坂倉、牧、近本の3人は大きな下落ではなく村上と大島が上位に入り、その分、坂倉らの順位が下がっていると言えそうだ。
本塁打や打点と異なり、打率は最終戦まで数字が確定しない。村上がこのまま首位を守りきり首位打者を獲得するのだろうか。それとも固め打ちで大島らが逆転劇をみせるのか。
また、昨シーズンのランキング上位者たちの意地にも注目したい。
<2022セ・リーグ打率上位ランキング>
打率.337 村上 宗隆(ヤクルト)
打率.317 大島 洋平(中日)
打率.304 佐野 恵太(DeNA)
打率.302 近本 光司(阪神)
打率.292 宮崎 敏郎(DeNA)
<2021セ・リーグ打率上位ランキング>
打率.317 鈴木 誠也(広島)
打率.315 坂倉 将吾(広島)
打率.314 牧 秀悟(DeNA)
打率.313 近本 光司(阪神)
打率.310 桑原将志(DeNA)
※数字は2022年9月16日終了時点
(文=勝田 聡)