試合レポート

仙台城南vs大崎中央

2022.07.19

仙台城南が3回戦進出!1回戦に続き3、4番が大暴れ

<第104回全国高校野球選手権宮城大会:仙台城南9-2大崎中央>◇18日◇2回戦◇仙台市民

 仙台城南池田陸(3年)と大崎中央加藤裕太(3年)によるエース左腕対決が注目されたこの一戦。一方で打撃力も高い両チームとあり、試合は序盤から動いた。

 まず先制したのは大崎中央。初回、先頭の中野龍(3年)が二塁打を放ち出塁する。その後、犠打で1死三塁とし、3番・鷹觜柊哉(3年)の打球は左翼手のもとへ。やや浅いフライに見えたが、三塁走者・中野は迷わずタッチアップ。自慢の俊足で駆け抜け、先制のホームを踏んだ。

 一方の仙台城南は3回、ここまでテンポよく投げていた相手先発・加藤を攻める。1安打2四球で2死満塁とすると、打席には4番・菅原慧祐(3年)。粘って7球目、振り抜いた打球は三塁手のグラブをはじき、走者2人が生還した。4番の一振りで逆転すると、3回以降はエース池田が立ち直りスコアボードに0を連ねた。

 しかし仙台城南1点リードの6回、池田が1死から3者連続四死球を与え満塁のピンチを迎える。大崎中央のペースにのまれかけたが、ここでギアチェンジ。4番・千葉大輝(3年)を中飛に打ち取ると、続く5番・上野楓雅(3年)は1球で二ゴロに仕留めた。「よっしゃー!」。頼れる背番号1は、雄叫びをあげながらベンチへ走った。

 池田の気迫に打線も応える。7回、對馬が2点適時三塁打、菅原が適時三塁打と、またしても3、4番が大事な場面で打ち3点を追加。8回には山田羅生(3年)や中田耕暉(3年)にも適時打が飛び出すなど、4点を奪って試合を決定づけた。7回は對馬、8回は早坂真(3年)が継投し、爆発力のある大崎中央打線をシャットアウト。投打のかみ合った仙台城南が、2年連続のベスト16入りを決めた。

 1回戦は對馬、菅原のバットで4点を奪い勝利した仙台城南。この日も對馬が3安打3打点、菅原が2安打3打点と期待通りの活躍を見せ、打線をけん引した。次の相手は利府との接戦を制した仙台南。昨年は東北に惜敗しベスト8進出を逃したが、今年こそ、もう一つ階段を上りたい。

 今春ベスト16入りし注目された大崎中央はここで敗退となったが、好投手池田から先制点を奪い、7回には代打・及川優志(3年)の犠飛で1点を返すなど、片鱗は見せた。ベンチ入りメンバーの多くが3年生だっただけに、悔しさは新チームに託す。

(取材=川浪 康太郎

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.27

【鹿児島NHK選抜大会】出水工が延長に及ぶ激戦を制して、サヨナラ勝ち

2024.05.28

春の福岡地区を制した沖学園(福岡)、勝利のカギは異例の「決勝直前沖縄合宿」だった

2024.05.28

【鹿児島NHK選抜大会】川内商工が2試合連続逆転サヨナラ勝ち!雨のため2試合が継続試合

2024.05.27

【鹿児島NHK選抜大会】樟南vs鹿児島商 かつて「御三家対決」は、樟南が逆転勝利!

2024.05.27

【鹿児島NHK選抜大会】鹿児島実が大島に完封勝利

2024.05.22

【春季関東大会】センバツVの両エース打ちで勝利に貢献!逆転タイムリー放った池田翔吾(常総学院)は指揮官も絶賛の打棒の持ち主!

2024.05.25

【関東】白鷗大足利が初、逆転サヨナラの常総学院は15年ぶり決勝<春季地区大会>

2024.05.26

【春季関東大会】常総学院・中村虎汰郎が二刀流の活躍で決勝進出に貢献!9回にはサヨナラに繋がるヒット!投手としてはセンバツ後に再転向で連日の好リリーフ!

2024.05.25

【熊本】九州学院、熊本工が決勝へ<NHK旗>

2024.05.22

【愛知・全三河大会】三河地区の強豪・愛知産大三河が復活の兆し!豊川を下した安城も機動力は脅威

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.29

【岩手】盛岡中央、釜石、水沢が初戦を突破<春季地区予選>

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商