中日では高橋宏、清水、鵜飼ら若手多数がブレーク
高橋宏斗、鵜飼航丞
開幕から2ヶ月が過ぎセ・パ交流戦が始まった。今シーズンも多くの”新顔”が1軍で結果を残しブレークしようとしている。昨シーズンまでの実績はないものの、今シーズンここまで結果を残しブレークしつつある選手を各球団ごとに振り返ってみたい。
立浪和義新監督体制となった中日は投打ともにブレークしそうな選手は多い。
先発投手では2020年ドラフト1位の高橋宏斗投手(中京大中京出身)が初めて1軍のマウンドに立ち、プロ初勝利を含む2勝を挙げている。一般的な先発ローテーション投手のように中6日での登板ではなく、間隔を空けながらではあるがここまで7試合で防御率3.40と結果を残している。そのいずれの試合も5回は投げきっており、早い回から崩れたことは1度もない。このまま登板間隔にゆとりをもたせながら、先発ローテーションを任されることになりそうだ。
中継ぎ投手では清水達也投手(花咲徳栄出身)と山本拓実投手(市立西宮出身)の5年目コンビが好投を続けている。清水は僅差の試合終盤を任されながら22試合の登板で3勝1敗、11ホールド、防御率2.70と欠かせない存在になった。山本は21試合の登板で1勝0敗、2ホールド、防御率3.38とまずまず。両投手とも確固たる勝ちパターンではないものの、この調子を維持できればその座を奪うこともありえそうだ。
野手では石川昂弥内野手(東邦出身)と鵜飼航丞外野手(中京大中京出身)の長距離砲候補が1軍で起用され続けている。石川昂は負傷のため5月29日に登録を抹消されてしまったが、37試合の出場で打率.225(129打数29安打)、5本塁打と結果を残しつつあった。一方の鵜飼も37試合の出場で打率.224(116打数26安打)、4本塁打とルーキーにしてはまずまずの数字。
OPSは4月の.621から5月は.762と大きく数字を上げた。内訳を見ると出塁率が.304→.315、長打率が.317→.447となっている。外野の守備面ではまだ課題は多いものの、一発が打てる魅力は計り知れない。
広く本塁打の出にくいバンテリンドームで石川昂が2本、鵜飼も3本の本塁打を打っている。その他に複数本塁打を放っているのはチームで阿部寿樹内野手(一関一出身)(2本)だけしかいない。長年の課題であった長打力不足を一気に解消できるかもしれない。
<中日の主なブレーク選手>
高橋宏斗(投手/中京大中京→2020年1位)
清水達也(投手/花咲徳栄→2017年4位)
山本拓実(投手/市西宮→2017年6位)
石川昂弥(内野手/東邦→2019年1位)
鵜飼航丞(外野手/駒澤大→2021年2位)
※数字は2022年6月4日終了時点
(記事=勝田 聡)