ロッテルーキーの松川、池田が猛アピール、捕手と三塁手でレギュラ―争いに

池田 来翔、松川 虎生

　オープン戦も始まり、春季キャンプの成果を試す時期になってきた。新人を含め1軍での実績のない若手選手たちは、開幕1軍入りをつかむためにもここからさらなるアピールが必要になってくる。今シーズン期待のかかる選手たちを各球団ごとに取り上げてみた。

　2年連続2位から上を目指すロッテは、ドラフト1位の松川 虎生捕手（市立和歌山出身・2021年1位）と池田 来翔内野手（習志野出身・2021年2位）の両選手が結果を残している。

　高卒の捕手ながら石垣島で行われた1次キャンプで1軍に抜擢された松川は、沖縄本島での2次キャンプにも帯同。対外試合にも出場を続け、ここまで9試合の練習試合で7試合に出場し打率.389（18打数7安打）と高卒1年目とは思えない成績を残している。

　また2月26日の練習試合（西武戦）では佐々木 朗希投手（大船渡出身）ともバッテリーを組み、3回を無失点に抑えた。ここまでは打撃面、守備面ともに1軍で戦えており、開幕1軍入りも射程内。2006年の炭谷 銀仁朗捕手（当時西武）以来となる、高卒新人による開幕スタメンマスクの可能性も十分にありそうだ。

　昨年のロッテは正捕手を固定できなかった。捕手でもっとも試合に出場した田村 龍弘捕手（光星学院出身）でさえ50%にも満たない70試合にとどまった。以下、加藤 匠馬捕手（三重高出身）が57試合、柿沼 友哉捕手（誠恵出身）が42試合、佐藤 都志也捕手（聖光学院出身）が40試合で続いており、松川が一気に正捕手を奪ってもおかしくはない。

　同2位の池田も止まらない。ここまで練習試合全9試合に出場し打率.324（34打数11安打）と打撃でアピール。本塁打も放っておりパンチ力も見せた。二塁手もしくは三塁手での起用となるが、二塁手には主力の中村 奨吾内野手（天理出身）がいるため、三塁手を安田 尚憲内野手（履正社出身）と争うことになりそうだ。

　投手陣では育成契約の左腕・佐藤 奨真投手（関東一出身・2020年育成4位）が、ここまで4試合に登板し6回無失点と好投を続けている。2月20日の練習試合（ヤクルト戦）では、急遽の先発マウンドだったが臆することなく3回を自身の失策による走者ひとりのみに抑えるほぼ完ぺきな内容だった。

　昨シーズンは2軍で17試合（87.1回）に投げ7勝5敗、防御率3.50と好成績を残した。オープン戦でさらなるアピールを続ければ支配下登録も見えてくる。

（記事：勝田 聡）